2013/10/08

第138号

<コンテンツ>
雑念・雑ニュースに、踊らないことが肝心
  ・個別企業において(この場合、個人の生活も同様だが)
  ・マネー経済の破たん(貨幣資本の停滞)とは、
  ・個別企業の経営とは、
仕事の方式(業態)と、生活と幸せの仕組みを変える
経済経営の学問最先端でも、ジレンマ論に転落
PM2.5の健康被害の著しい現実
そのうち、官僚が「老人殺害計画」を言い出すかも
  ★民間治療薬?サプリメントは、医学知識がなければ危険!
  ★値段が安く仕組みも簡単な便利商品は、
  ★患者や保護者への医学知識の普及も重要である。
  ★現段階での、心臓、血管、高血圧に関する、自己措置


§雑念・雑ニュースに、踊らないことが肝心
世界規模で経済の混乱が続いている。「右肩あがりの経済成長理論」に慣れ親しんでいる人にとっては、「山の頂上に上る体力もなく、足元を踏み外し転落する」といった不安な心境と考えられる。

日本でも景況感が向上したと耳にするものの、実体経済の動きが景況感に応じていない現実を見て、恐怖感が漂っている状況だ。これを、経済経営学的に見れば、単なる「マネー経済と実物経済の相反」にすぎない。したがって、最低限、冷静に物事を観ることが重要なのである。
学問とは本来、冷静さと勇敢さを傾注する時期を判断するまでに身に付けるもの(教養素質)なのであるが、その教養を深めずに比較検討してみたり、手法や学説を並べてみたりするものだから、生かじり学問の癖が身に付いてしまえば、右往左往するしか仕様がないのである。例えば、日経新聞を読めば経済経営のことが解ったような気分になるのは自然ではあるが、個別企業や生活に役立つ冷静さや勇敢さを判断する素養は益々、先細り、しぼんでしまう。
これがマイケル・サンデル(ハーバード白熱教室)の言っていた、「言説の貧困」である。彼の解説によると、「言説の貧困化とは、ひとつのニュースから次のニュースへと渡り歩きながら、スキャンダラスでセンセーショナルで些細な事柄にもっぱら気を取られるようになることだ」(“これからの正義の話をしよう”早川書房p344引用)としている。だとすると、

個別企業において(この場合、個人の生活も同様だが)
いま最も重要な事柄は、実体経済を軌道に乗せて、マネー経済の破たん(貨幣資本の停滞)への備えをする、受注対策である。もとより、ICT産業革命の真っただ中であるから、実体経済を軌道に乗せるということは、次のコンテンツで述べる、「仕事の方式(業態)と、生活と幸せの仕組みを変える」といったことである。

マネー経済の破たん(貨幣資本の停滞)とは、
センセーショナルに聞こえるかもしれないが、この10日後(10月18日)のアメリカ財政危機が引き金になる金融不安である。元からアメリカにとっては大した外交ではないのがTPP交渉妥結であるが、延期をしてまでの米国事情なのだ。この10月の金融不安懸念は、それを回避しようとする動きの見えないところに特徴がある。日本のマスコミは、いっさい報道しないから、国内では話題にはなっていないが、そういった懸念材料の海外ニュースばかりなのだ。
ただし、既に日本国内では「貨幣資本の停滞」が起きている状態で、不動産関係も年末に向けての契約と資金回収に動いているにすぎない。消費税引き上げによる需要はプラス・マイナス=ゼロの話題なのだが、これこそ些細な事柄にすぎないのだ。三流資本主義国家である。
2008年では、リーマンショックと言われるが、その年の6月に、イギリスの金融機関が投資の撤退を宣言する異例な海外ニュースが入り、それが実行された途端にリーマンショックが生じたのである。
あくまでも懸念ではあるが、懸念すら感じることなく個別企業の経営をしているとすれば、それは企業経営や参謀(総務部門)としては失格なのである。このメルマガは詳細説明を控えるが、リーマンショックを予言した実績を持っている。

個別企業の経営とは、
「どちらにどう転んでも失敗を避ける行為を進める方針」であり、こういった方針の役目を社内にも社外にも持たなかった個別企業が、そもそも設立3年以内に倒産するor借金ダルマとなり金融資本の奴隷と化して来たのである。
読者の察しの通り、倒産すればチャレンジの希望は(日本の法制度によって)残るが、金融資本の奴隷となれば連帯保障制度その他によって“命をささげ、身を削って、貧困に付きまとわれる”生活が待っている。その悪循環は、家族や知人友人にまで広がり、賭博的経営が常となり、あげく心身の挫折に至るのである。この分析自体は、現代の社会現象を論じているにすぎない。多くの人が近視眼的になるや、これ自体が見えなくなっているのだ。
結論づければ、要はそれだけのことである。


§仕事の方式(業態)と、生活と幸せの仕組みを変える
たとえ今月の金融危機がないとしても、じわじわとマネー経済の破たん(貨幣資本の停滞)が進行している。総務部メルマガ8月号(第136号、2013/08/06)で解説したように、“目先の利益が不可欠、プラス、「自らの日本文化圏と事業経済圏」”に向けて、たゆまぬ努力が肝心なのである。
http://soumubu1.blogspot.jp/2013/08/blog-post.html#07
例えが不適切かもしれないが、「体力+コツコツ努力=学力向上」は今や世界の定説となっている。所得による学力向上は眉唾物であり、この体力でさえICT機器の有効活用によって、「脳を含む肉体」消費は極端に減っているのだ。筆者の私も、長文原稿作成は音声入力だから手書きの10分の1以下の体力消耗であり、その余裕が生まれた体力でもって書籍(Webの何十倍もの情報量)を読むことが出来、十分な睡眠時間と「鍛錬」で、人生をエンジョイしているのである。
最も重要な視点は、マネー経済の破たん進行やショックを、そういった経済状況のもとで、
  イ)人々が社会に何を求め、
  ロ)いかなる人間関係を形成し、
  ハ)個別企業の経営に何を求めるか、といったことを見極め、
  ニ)その準備を個別企業が行うことなのである。
それは、手法や装置ではなく、マーケティングの兆しの発見でもある。
http://netclerk.net/WebShomotsu/archives/159
「右肩あがりの経済成長理論」の時代に、教養もなく成功を収めた人たちの抵抗は、極めて激しくなる。その人の心の内は、時間や環境変化について行くことが出来なくなったことへの自覚と恐怖心が大いに作用している。そのため、非論理的・極度感情型の言動が目立つようになり、通常考えられないような自殺行為(不祥事その他)を職場で引き起こすのである。
その救いの手段は、個別企業ごとに、「仕事の方式(業態)と、その労働者の生活と幸せの仕組み」を変えるしか対策はないのである。ただし、残念ながら日本の社会構造にそれを期待することは出来ない。
私が読者に勧める方法は、「敗軍の将、兵を語らず」の裏側であり、もちろん「語らないこと」である。


§経済経営の学問最先端でも、ジレンマ論に転落
(ア)私たちは、ミニチュアであっても、シンクタンクの仕事柄、英米や東西欧州そして北欧といった、いわゆる経済や豊かさの先進国の動向のポイントはみている。日本のマスコミや大学程度では、イギリスとアメリカの経済や経営に関する考え方が大きく違うこと、北欧が経営学ではダントツにレベルの高いこと、イタリアという国は表に経済は出さないけれどアメリカと北欧の経営学は見逃していないことなどのことを、知る由もない、だから日本の政策も限りあるのが現状である。
(イ)そういった海外の“経営に直結した学問”においては、大量生産方式というのは遠い昔のことなのである。トヨタが着目した Just in time などの方式は、リーン(無駄なぜい肉がない意味)生産方式としてアメリカの経営理論として普及したけれども、もう古くなっている。今や、顧客参加によるMssカスタマイズによる精密化を発展させて、顧客と製品と会社の結合を図る製造等イノベーションの統合といった経営に移行しつつある。
(ウ)さらにはICT産業革命により個別企業のビジネスソースが、パソコンなどからいつでも取り出せるインフラ(民間の行う公共)をよりどころとして、プロセスや共同体を重視した商品構成に移行するだろうと考えられている。おそらく、このメルマガ読者の大半は、ICT産業革命以後の話となると、ワケが分からない方が多いと思われるが、それは全く自然かつ当然のことであり、何も恥ずかしいことでも何でもない。すんなり分かるのであれば、あなたも今の仕事を辞めてシンクタンクやコンサルタントに転職した方が現実的な判断だと私も思う。
(エ)現代社会あるいは社会共同体にあっては、何らかのチームでもって仕事を進めている。ところが、そういった仕事の成果がなぜ生まれるのかが、「使用価値と交換価値」の価値論の論理では解明が付かないのである。今も花形産業であろうテレビ番組制作、看護・介護・保育といった仕事、学校教育の仕事、あらゆるイノベーションの仕事、社内社外・顧客との調整の仕事といった物は、すべての経済学者が「使用価値と交換価値」の価値論では解明出来ないとしている。高校時代に習う、需要と供給の曲線の交わりが価格だとする有名な図表理論も、あくまで価格決定理論にすぎない。価値論の論理ではない。
(オ)過日は私自身が大学院のディスカッションで、「物を販売すれば自動的に集金できる」といった事実関係は、現実には無いと説明した。「自動的に集金できる」と思っているのはサラリーマンの習慣がそう思わせているだけだと説明した。すると、大学・大学院の教授・研究者のほとんどが、驚いていた状況だった。この現実が日本の最先端経済学なのだ。が、イタリアあたりでは誰もが知っていることだし、「近江商人」の系統であれば子供の時に教えられる経済理論なのだ。
(カ)固有価値という価値の存在は、商品経済で成功した人たちは、学術理論を分からなくても知っていた。それを学術理論として気づいたのがニコラス・バーボン(火災保険会社の立案者)であり、経済社会政策に導入したのがジョン・ロックであり、合理的一貫性でもって証明したのがラスキンであり、事実一致性により立証しつつあるのは池上惇(京大名誉教授)を筆頭とする私たち研究メンバーである。
(参考資料:今の不況原因は「使用価値論」に固持し続けることにある)
http://netclerk.net/WebShomotsu/archives/30
(キ)現代経営の矛盾点を、フィンランド生まれのY・エンゲストロームが、「ノットワークする活動理論」(新曜社、2013/06/15)でもって最新分析をしている。分析というのは、今後どうすれば良いかまでは言及出来ない限界を持っているということである。先ほど述べたような「使用価値と交換価値」では全く解明が付かない経済活動が、経済分野の豊かさを受け持っていること、その解明の付かない経済活動=仕事方法は、いわゆる大量生産方式の工業経営に技術・技能移転ができておらず、むしろ豊かさからかけ離れ財政破たんの道を歩みつつあるとしているのだ。この分析の中では、技術・技能移転を図るために、有名大手各社(トヨタも分析)の工夫事例を紹介もしているが、結果的には成功していないとの分析結果なのだ。他にも、「内部調整」との名称を使っての経営矛盾の先送り、堂々巡りを繰りかえす経営にツールと方式、対外顧客への公約を日常化しないことによる「保身社員」の激増と業績低下など、世界各地の事例を挙げている。興味があり時間の余裕のある方は、この本を読めば巷の経営学を読む必要はなくなる。けれどあまりにも難しい。
(ク)ところが、固有価値商品論を踏まえて、この本を読んでみると、分析調査資料としては極めて有用な書籍であることは間違いない。話は飛躍するかもしれないが、大量生産ができて安価に供給できる商品という物は、交換価値比率が高い固有価値商品を創り出す上での「インフラ商品」という訳である。
(ケ)すなわち、経営者や管理職としての職業能力要素である、
 A.基礎技術を現場に落としこむ技能(多様性・一回性)。
 B.事業のプロセスを短期・効果的に進める技能。
 C.人材、立地、基礎技術その他を組み合わせる技能。
の業務を遂行する上での「インフラ商品」という訳である。「インフラ商品」というのは、聞き慣れない言葉ではあるが、例えば、労働集約型事業(生産技術というよりも大量労働力と職業訓練により成り立つ事業)において、その個別企業の最大インフラとは「就業規則その他規定」のことであり、専門家に作成してもらってこそ商品となる価値が生まれる、といったものである。労働集約型の請負事業とか人材派遣業は、このインフラが機能していなければ累積赤字の増加を招くことになる。各省庁の官僚たちからすれば、「インフラが整っていれば利益が出る」との理論(この理論に間違いない)によって、赤字企業は日本社会から消え去るべきとする政策を、社会正義を全うする義務として打ち出しているのである。
(コ)筆者は、昨年夏に、固有価値商品論を踏まえての商品価格決定論(価格決定のイニシアチブの取り方)についての研究レポートを、国際文化経済学会に提出した。現実に経営に成功している個別企業の事例をチョイスした理論にも関わらず、最先端の価格決定理論として評価された。過日の大学院でのディスカッションによれば、池上惇(京大名誉教授)編集共著として、商品価値・価格・豊かさの事業経営に関して、事実一致性により立証することが計画された。これは、日本経済復活に不可欠な経営手法の確立がなされると思われる。そうなれば、重税、都道府県民・市町村民税や社会保障費用の非効率高額負担に対抗して、個々に独立した個別企業ごとに経営基盤が確立できるインフラが整備される。
(サ)数千年の歴史の定石は、「文化が変わり → 経済活動が変わり → 最後に政治が変わる」のである。政治が変われば社会が変わるというのは、議員・代議士たち特有の詭弁といっても差し支えない。


§PM2.5の健康被害の著しい現実
今まで報道されなかったPM2.5の健康への影響が、マスコミでも取り上げられるようになった。風邪や花粉症のような症状をもたらすが、炎症の状態の目視、聴診器による雑音、炎症の部位によって違いははっきり診断できる。それが出来ない医師の方が、どうも日本には多いようである。
厚生官僚は、PM2.5の健康被害の政策をまとめて各地の保健所や医師会との共同対策を行うべきところ、何らの動きも取ろうとしていない。むしろ環境省に責任を押しつけているような様子であり、環境省は各都道府県が行っている大気環境測定でお茶を濁そうとしている感もある。
PM2.5の主要な毒性物質は、三重県の四日市公害と同様の「硫酸塩といわれる物質」のである。喘息、鼻炎、結膜炎、咽頭炎、声帯炎、喉頭炎などを、独立してアレルギー症状として発症する。ディーゼルエンジンの煤と同じく不整脈を誘発するし、場合によっては心筋梗塞症状を発症する可能性が高い。ところがどの症状も感染することは無い。なお、風邪の場合は必ず、鼻炎→咽頭炎→気管支炎の経路をたどる。「お腹風邪」といった意味不明な病名が出回っているが、これは細菌又はウイルスによる腹部の炎症である。
防御の方法は、放射能汚染とほぼ同様である。
 1.外出時には、
 市販のマスクではなく、粉塵を予防する“DS1”の規格品を使用すること。
 2.結膜炎には、
 製造工場用の簡易ゴーグル(数百円)を使用する。
 3.室内を密閉、換気扇使用禁止
 空気清浄器を使用すること。普通清浄器で十分(オゾンは有害)。
 4.卵、牛乳その他、アレルギーの元(アレルゲン)
 を一時的に遮断(食べない、触れない)すること。
 5.炎症を抑える薬はステロイド剤なので、
 そういった薬には、頼らないようにすることが無難である。
 6.ところが、具体的治療しなければ、
 花粉症+喘息状態となり、通常生活が出来ない。
PM2.5の被害は、子供と老人そして循環器疾患の人に集中している様子だ。様子というのは、保健所を通じて全国調査すればよいものを厚生官僚が怠慢なので統計調査ができてないからである。花粉症に罹患する人はPM2.5は大丈夫な人が多い様子、だがこれも実態は不明である。アレルギー全般を抑える薬の投薬効果も非常に不確かである。はっきり言えることは、環境省その他が毎日発表している飛散情報で、空気がきれいなときは、窓を開放していても症状がほとんど発症しないということである。
・「大気汚染とアレルギー」の参考URL
 http://www.waghs.net/allergy/ar48.html
PM2.5の飛散は、台風その他で吹き飛ばされない限り、中国大陸から偏西風に乗って3日後である。秋から来年の春にかけて大量に襲いかかってくるので、厚生官僚に頼らなくても、自己防衛をするしかない。
・大気汚染予報URL
 http://www-cfors.nies.go.jp/~cfors/index-j.html
ことに、福島原発被災地域そして関東圏は、放射性物質による活性酸素増加に加えて、今述べたような呼吸器や循環器系等の疾患を誘発するだろうから、経済や生活のインフラ危機そのものである。
・大気汚染によるアレルギー疾患(過去のメルマガ記事)
 http://soumubu1.blogspot.jp/2013/05/blog-post.html#01


§そのうち、官僚が「老人殺害計画」を言い出すかも
(a)消費税3%引き上げが決まったが、この財源が社会福祉に回らないことは、法律の付則条項によって決まっている。このことは、個別企業の経営や個人の生活のインフラ水準が落ち込むことを示している。ことに、職業能力や頭脳によって勝負をしなければならない日本経済にとっては打撃である。
(b)その典型的な形は健康保険に現れる。労働者本人のみならず、家族が傷病にかかれば労働はそちらに費やされるからだ。怪我や病気というものは初期段階での治療が行われれば、費用も少なく長期にわたることも防げる。そこには家庭常備薬とは違ったビタミン剤や安価医薬品投与で直ちに解消できるものは数少なくない。例えば、炎症やコレステロールの類はビタミンB群、風邪(鼻炎→咽→気管支)はビタミンCで治る。体力低下や脱力感といったものはビタミンEが有効である。こういった医薬品は極めて安価であり、初期治療段階の医薬品と併せれば高い効果を表す。
(c)ところが、ビタミン類は健康保険の給付対象から外され、なるべく高価な医薬品が投与されるのが現実である。ジェネリックといっても極端に安価な訳でもなく、患者や保護者に医学知識がなければ、益々厚生官僚の言いなりになり、病院に行く費用も工面せざるを得なくなるのだ。
(d)日本の場合、65歳以上は非労働力人口と法律等で決めているから、煩わしい高齢者問題が形式として浮上してくることになる。この65歳の年齢によって、65歳から厚生行政、それまでは労働行政と区分けをしたのは、官僚たちがそうしているからにすぎない。マスコミのほとんども、無学なのか賛成しているのか知らないけれど、官僚のしり馬に乗った論調ばかりしている。高齢者は消費ばかりする人達だと考え、あるいはそこに追いやっているからこそ、煩わしさと世代間感情問題を拡大・拡散する原因となっているにすぎない。
(e)今でも、70歳以上の患者には大手術を行わないといった政策が実施されており、明らかに間引きとしか言いようがない。「後期高年齢者?」のように意味不明な造語でことを進めようとしているけれど、マスコミの世論操作を利用して官僚が「老人殺害計画?」なるものを言い出すかもしれないのだ。
(f)もとより高年齢者というものは、「健康維持と活躍の場を与える政策」を行えば、若年層に比べて極めて高い固有価値としての職業能力をもっている。すなわち、物理的力はなくとも、「無駄な動きはなく、目前と将来を予見する能力の蓄積」が存在するのだ。あるいは、残存能力として、そういった職業能力を部分活用できる。そのように陣立て(フォーメーション)をすれば、日本全体としての社会経済復活にとっては、この資源が重要であり、これを個別企業や地域ごとでも陣立てをして分散活用できれば、世界有数の経済・豊かさ大国になり得るのである。

民間治療薬?サプリメントは、医学知識がなければ危険!
こういった物が出回っている。確かに、誰でも健康に過ごして働きたいから、PRに乗ってしまう。しかしながら、こういった民間治療薬?やサプリメントこそ、医学知識がなければ危険なのである。もちろん販売業者は、危険な事態が起こらない程度の分量を1日の消費量として表示をしている。なので飲み続けても、ほとんど効果がないといっても過言ではないのだ。サプリメントを信じて飲んでいるうちにコレステロール値が高くなるとか、血液循環が良くなるからと言ってイチョウの葉を服用したために肝臓障害を起こすとか、心臓のキツケ薬を服用したために心臓自体が負傷するとか、良くある話である。
金にならない医療は、病院の不採算
それどころか、厚生官僚のやっていることと言えば、バカでかい医療機関を設置奨励するとか、大手術の実施を奨励するとか、予算の係る政策ばかりが目立って仕方がない。病気の予防や早期処置に重点をおけば、身近な地域の医療機関も経営が安定し、それこそ社会福祉が産業や経営のインフラとして役立つのである。そのような保険点数配分に言い換えればよいだけのことである。ドクターヘリとか高性能新薬ばかりに自治体や民間業者の動きを誘導することで、官僚の政策怠慢を続けているとしか考えられない。19世紀半ば、日本では江戸時代のころイギリスに「ラスキン」という人物がいて、「孤児院を作る前に、孤児が生まれないような政策を行なえ」と啓蒙していた。こういった考え方は日本の厚生官僚には見られず、彼らの特徴は、世論から批判されそうになって初めて予算をつけるといったやり方なのだ。ついでの話だが、この「ラスキン」の着想に賛同した人たちが20世紀初頭に、イギリス労働党を創設したのである。イギリス労働党の労働とは「人間の労働を最重視する」といった理念であり、社会主義とか自然保護といったイデオロギーとは無縁であるから、念のため。

値段が安く仕組みも簡単な便利商品は、
景気の良い時代には、生産者も供給者もこぞってそれを馬鹿にする。ところが実際は、高血圧・高コレステロールを安い薬で抑えることで心臓病での死亡率は激減した。初期の心臓病治療薬は激安商品(1日分数10円の全額負担)である。日本が開発した老化防止のコエンザイムQ10の酸化型と還元型のいずれも安価商品である。活性酸素を除去する水素(H2)気体そのものはさらに激安で入手でき、抗酸化サプリのような副作用は無い。数10ccの砂糖水を夕刻に飲むだけで、夕食の食欲が減退しダイエット効果は著しい。初期の糖尿病は、カロリーコントロールの長期忍耐作戦に比べ、数ヵ月間の糖分遮断作戦で短期に治る。心ある医師と医療機関は、傷病を予防する医療行為は民間医療保険会社も歓迎するようになった。例えば、高齢者予防医療に、室内段差の解消、毛足の長いカーペット排除、高齢者の足の爪きり、心疾患患者の体重を毎日把握などである。すなわち、問題が起きる前にそれを防ぐやり方だと、長い目で見ればとても医療費が安くつく。こういった考え方は、健康医療サービスにおける固有価値商品である。だから、資金・金銭的備えを縮小できるし、提供者も需要者も豊かさを招来できる。

患者や保護者への医学知識の普及も重要である。
アメリカのER(救急救命機関)の実際の調査によると、訴える症状の中で危険度の高いものは、息苦しさ、血栓、熱、感染症といったものである。とくに重要なのは息苦しさ、肩を使い全身で呼吸しているに言い換えれば極めて危険である。めまいで後ろに倒れる場合は脳梗塞か心疾患であるが、「つまずきもしないのに尻餅をついた」といって勘違いをする老人が多い。めまいとは起立性低血圧(貧血)がほとんどで、後に転倒する特徴のある脳梗塞や心疾患の発作はめまいが現象の症状ではない。めまいで倒れた場合、最低50秒以上は動かしてはいけない。脳出血する可能性があるからだ。にも関わらず体を起こそうとする無頓着な親切者が多い。吐き気の有無を調べることは、その知識が少し広まって来た。これに比べ、危険度の低いものは、「痛み、めまい、しびれ、精神科的症状」との結果である。医学的知識がないと、出血だけでパニックに陥り、静脈か動脈からの出血さえ分からない。急性期の初期段階の症状=息苦しさ、血栓、熱、感染症の症状(心疾患、高血圧、脳梗塞、細菌・ウイルス感染)についての知識と対処法を、患者や保護者に教育訓練することは、目の前の発作状況に対処できる。それだけで、うろたえ放置するよりも具体的に救命・安全と豊かさを実現することができるのである。狭心症による胸の痛みだけで死ぬことがない。

現段階での、心臓、血管、高血圧に関する、自己措置
筆者は、今から20数年前、心臓病で2年以内に死亡する難病と言われた。でもまだ生きている。その後に、病状改善薬が再発見され、一見元気のようにはなった。でもその初期症状の兆候は医学界では証明されていない。こういったこと自体も、厚生行政の関係で検討すらされていない。個人的範囲で知識のある医師も存在はするが、探し求めても宝くじ当選よりも難しい。
そこで、それをまとめた。
その当時の予防法、今も発作予防で通用するもの、それは次の通り。こんな細かい所まで、医師が研究していないし、多くの患者も無頓着だから学説に連なりにくい。4日前にも最新心臓治療の本を読んだが、あくまでも病院に運ばれてからの話ばかりである。現実は、病院に運ばれる前や搬送途中で死亡する患者が圧倒的に多いのである。ところが、予防することで大手術も長期入院も防げるし、なによりも家計も医療予算も経済効果は高い。なお、これらの自己措置は、何人もの医師とで研究をした成果である、念のため。

【1】まずは、発作が起きる前の冷静な時に、自分で出来ることをすること。
 イ)息苦しさや痛みが生じたときに、胸より上に苦しさや痛みに変化がなければ心臓を疑う。胸より上のほかにも、首、頭、歯、両腕を含めて、個人差の症状が出る。
 ロ)痛みよりも、息苦しさが危険である。狭心症の痛みは慣れてくるし、痛みのない人も女性に多い。痛いけど狭心症で直接死んでしまうことはない。が、そのまま何ヵ月もほっておけば心筋梗塞の症状も出る。
 ハ)今問題のPM2.5(噴霧状態の硫酸塩)も不整脈や心筋梗塞症状を起こす。
 ニ)心電図、ホルター心電図で発見されれば、中程度以上に心臓病は既に進展。
 ホ)息苦しさを感じれば、自分で、左手親指の付け根を右手でもむ。痛いと要注意である。同じく、左足の裏全体を、両手親指でもむ。痛いと要注意。右足関係なし。その自己措置でもって心臓に刺激を与え、心不全状態を緊急に脱出・緩和することである。

【2】間違ってはいけないのは運動療法である。
 イ)しんどいからと言って、気晴らしであるとか軽い運動するということはもってのほかである。
 ロ)健康にも関わらず毎日朝から晩まで寝て暮らしている人物は、運動不足により確かに心不全を起こすことはあり得る話である。ところが、健康となればだれもが起き上がって動き回っているのがいったいであるから、そのような非現実的な話をする医師たちは避ける必要がある。
 ハ)心不全状態が収まっているときに、徐々に徐々に、軽い~軽いことから行う必要があるのだ。例えば、歌が好きなら、鼻歌を歌う程度から始めるようにである。
 ニ)心不全の場合は睡眠中の無呼吸を併発している可能性も高く、呼吸器系統の治療(PM2.5による呼吸不全)その他も良く調査しながら、運動療法は行う必要がある。だから運動療法は、やたらにWebや本に執筆すべきことではない、それは、未だ患者は無知な人が多いからである。

【3】寒暖の差が、突然に危機に。
 イ)外出とか、トイレやお風呂場がよく言われるが、もちろん注意である。
 ロ)一番肝心で、もっと恐いのは、冷たい空気を吸い込むことである。心臓疾患になっていれば反射防衛が出来ず、マスクをするとかマフラーで防ぐといった程度では防げない。最低ホッカイロ(酸素が少ない)などで冷たい空気を吸わないようにする方がマシである。
 ハ)ことに、夏でも冬でも、体に風があたれば心不全も起こす。エアコン・扇風機それだけでも注意が必要であり、狭心症や心不全の症状が現れる。
 ニ)そのとき、風邪もひいていないのに、胸の奥から咳が出る。重度の場合は咳が出るだけでなく、薄い茶色のタンや唾が混じっていれば、血液逆流(心不全の特徴)の症状も現れる。
 ホ)循環器専門医でも、こういったことを予防チェック出来ない医師が大多数である、説明されて納得した顔をしているが。

【4】その予防には夏冬を問わず、首にはスカーフ、
 イ)手首、足首を冷やさないことである。
 ロ)異変を感じる前の、汗が出る程度が安全、足首はレッグウォーマー、寝るとき首にタオルを巻くなどである。
 ハ)最近のファッションで、夏でもスーツの上に夏用マフラーをしているのは、心臓疾患にとっては冷房の温度調節ができるから、非常に便利なのである。

【5】心臓が疲れてくると…
 イ)運動もしてないのに足のふくらはぎがはれて痛みを感じる。
 ロ)そこまでは循環器の医者なら誰でも知っているが、その前には手の甲がはれて、既に3本の筋が見えなくなっている。心臓だけでは全身の血流を全うできていないので、体がむくんでくるのである。
 ハ)この場合の応急措置は、なぜか理由が分からないが左足の太股を、ゆっくり強めにさするように、静脈の血液を太ももから心臓に向かって送り出す方法である。
 ニ)これは自分では出来ない、心不全状態はいつ起こるか分からないから、ひとりで寝るのは危険なのである。
 ホ)冬場はとくに、布団の中でも、足のふくらはぎが、夜中突然つってしまう。この場合、身動きが取れないし、声を出せるような状態でもなく、ほぼ気絶する。
 ヘ)心臓病は寝返りが出来ないから、フワフワした血流を阻害しないベッド・布団に寝て置くのは効果がある。
 ト)心不全状態を看護するには、「愛と倫理」によるしかない。

【6】心臓、血管、高血圧により食物の調理方法
 イ)ほとんど言われてないのが調理方法や食べやすさに関することである。だれもが嫌がるのは、おいしくもなければ食べにくい、だから続かないのである。
 ロ)心臓に疾患のある人は、体がいつもしんどい状態が関係しているせいなのか、意思や孤独に強い人が多い。でも、続かないのである。
 ハ)健康で食欲のある医療関係者が、ほとんど自分では食べないような食習慣指導をしても無意味である。典型的なのは心臓病の前段階のひとつである糖尿病の食事指導である。
 ニ)そこで具体的な話と、野菜は48度以上に加熱すると、心臓に効果のある酵素がなくなるとのこと。
 ホ)野菜はぶつ切りの方が食べやすい場合があるから、おいしさの工夫をしてみる。
 ヘ)少し値段が高い野菜は、多く食べなくとも繊維質や栄養が豊富であるから経済的である。
 ト)塩分の多い汁物は禁止である。それは喉が渇くから水を飲み、この血液量の増加によって心不全状態の心臓に、さらなる負担をかけるからである。もしも水分が欲しくなれば0.3%食塩水を飲むことによって、心臓には負担がかからず、直接細胞への吸収力を高める方法である。
 チ)コエンザイムQ10(還元型)は異常に効果がある。1日90mgを4日以上服用と言われて来たが、体重1kgに対して2mgの量が正解である。体重50kgの人であれば、数回に分けて100mg以上が必要である。この方法を4日以上服用しても効果の出ない人は心臓病の直接効果が弱い。ただし、お肌は絶対奇麗になります、細胞も元気になります、顔に塗っても無関係だから騙されないように。

【7】肉類の高タンパク質の部位は有効。
 イ)肉の脂身は禁止。焼肉の油は厳禁である。
 ロ)イカ・タコ・エビ・カニは表面を熱湯や油等で消毒する程度の生で食べること。それは、生の状態ならば、コレステロールを分解する酵素が生きているからである。
 ハ)卵の黄身、いくら・筋子などの卵は、必ず生だけを食べること、いっさい加熱は危険である。(煮付ける、焼くことは、コレステロールの塊の料理)
 ニ)テレビで良く宣伝しているところの、抗酸化サプリメントは体力低下を招く。その使用方法を医学的に知らなければ、症状悪化を招きかねないのである。
 ホ)また、活性酸素を除去したければ、目の前で水素を水に溶かして飲むことしか効果はない、それならば細胞・脳内(脳間で高酸化物を除去)にも水素が侵入して活性酸素を除去できる。水素水生成器とか水素水ボトルに効果のないのは、小学生の理科でも教えていることがらだ。
 ヘ)水素反応が初期のころは副作用が出る場合があるので、水素+活性酸素=H2O、の原理と、活性酸素が滞留している脳、眼球、首筋、肩などの痛みや鼻からの出血といった知識程度は学んで置く必要がある。
 ト)それが恐くて出来ない医師も少なくないから、日本の形骸化した医療政策には愕然とする。ちなみに、筆者にも副作用が出たが3日目で収まり毎日元気に水素水を作って呑んでいる。

【8】血糖値が上がり、糖尿病になれば、ほぼ確実心臓病に至る。
 イ)初期の段階で血糖値が上がれば、米・パン・ラーメン・スパゲティなど全面禁止すればよい。
 ロ)お腹がすくなら、赤身の肉、大量の野菜でお腹を膨らませる。
 ハ)昔から実験結果は出ているが、料理方法が難しいけれど、“こんにゃく”は余分なコレステロールを吸着させる効果もあるから、角切りにしてゆでた物を用意して置くと便利である。
 ニ)まんじゅう、ケーキ、砂糖菓子は、大量に糖分量が食べられないから、さほど気にしなくても差し支えない。
 ホ)ダイエットをしたい場合は、こういった砂糖の多い菓子類とお茶程度で、満腹感を味わって、夕食を食べなければ、直ちに成功する。
 ヘ)あまりにも糖分が不足する場合は、めまい症状を通り越して手が震えてくるから、そのときこそ米・パン・ラーメン・スパゲティを、いっぱい食べて満腹すればよいだけのことである。

【9】心臓病には様々な名称がつけられている
 イ)ところが、何故その心疾患に至るかの原因はほとんどわかっていない。ほとんどの病名は症状や形を示しているにすぎない。症状事態が同じでも、病名も変更されていることがある。原因解明からの治療ができるのは相当先のことである。
 ロ)ただ共通して言えるのは、心臓は頑張るからその時点は持続するが、ホッとした瞬間に発作・停止がおこるといった特質である。
 ハ)だから、「がんばろう!」と思ったら、すぐ横になって寝ること。道路であろうが、駅の階段であろうが、その場でうずくまって難を逃れることである。
 ニ)酒・ビール・ワインなど水分の多い酒類は心臓に負担が掛かるから禁止である。
 ホ)呑みたければ、アルコール50度以上の酒類をロック・ストレートで飲むこと。間違っても水割りに薄めることは禁止である。
 ヘ)喉が渇けば0.3%食塩水で水分補給すれば心臓に負担はない。
 ト)心臓にとっては、あくまで、リラックスするための効果を期待(ほとんどの場合交感神経の高ぶりを抑える)だけであり、純度100%のアルコールに換算して20ccまでは差し支えないとする学説がある。
 チ)ことに、高齢者のアルコール摂取は、アルコール分解酵素のない人(日本人の40%)でない限り、血流や思考活動抑制効果にとって良いとされている。

以上が、おそらく最先端の自宅・自己措置と考えられる。個別企業の職場には、こういったことで健康を回復する人が、かなり多く存在すると思われるが、現実はそういった人に限って医学的には無知であったり、体のしんどさから喫煙や清涼飲料水そして過度の飲酒(水分の多い酒・ビールがほとんど)に走る人たちがほとんどなのである。
あるいは、不健康な行いを自己抑制しなければならないと努力する努力家には、体がしんどいところに短気が重なり職場や家庭でトラブルを頻発している人も少なくない。
筆者の場合、職場での接客や同僚とのトラブルが発生した場合、最初に健康診断結果を診る。実際に治療してトラブル解消した事例は幾つもある。その場合は、個別企業の安全配慮義務を果たすとして医師への受診を業務命令として発する手法を使うのである。