2019/08/06

第208号:激動とは=踏み外せば転落とのこと!

<コンテンツ>
7月21日の参院選結果は、歴史上の経済ターニングポイント
益々“口先だけの実行伴わない政策”は頓挫
 ①世界経済に国民経済の根幹が左右されることのない、有効な地域経済が主流となりつつある。
 ②首相官邸側の経済政策は妄想のITデジタルシステム
 ③しかし“文化とは不合理なもの
 ④全体主義者の傘下で軍事産業を営むとか生活配給物資を納入するとかいった事業は
 ⑤没落中間層が急速に増え、大阪では一大政治勢力にもなっている。

【3つの労働分野=労働分野 Art域 スキル技能 パフォーマンス職人技】
VR(Virtual Reality)バーチャル・リアリティ=その職業教育に役立つこと
 ・身近に可能なVRによる職業教育を検討する
 ・“VR技術の入り口”は神経科学・脳科学・心理学の発展
 ・たとえそれを技術的側面にのみ限って歴史を振り返ったとしても
  *1.スキル(技能)に該当するVR教育
  *2.パフォーマンス(職人技)の次元を高めるVRソフト
  *3.VRで有機物人間ロボット化が早い?産業のロボット
    ★人間有機物ロボット___
    ★加えてそこでのストレス解消メカニズムも整う
    ☆ちなみにVRでは叶わない“幸せ”とは…他
  *4.Art域の労働全般能力はVRで飛躍する
Art域労働の要件要素は「労働力」とか「希少価値」とは異なる概念


§7月21日の参院選結果は、歴史上の経済ターニングポイント
世界的な経済変化はさておき、
参院選後も金地金は値上がりを続け、1ヵ月弱で20%高、最高値は1g当り5,437円だ。株価暴落は、買い支え不能だけのことである。G20の直前で米中経済対立は一旦休憩が、注目は直ちに米朝会談に移った。
◆5Gのファーウェイ・テクノロジーズ(華為)
をめぐる動きも一気に沈静化。ところが、米中貿易戦争の再開へ。これが香港のゼネストと米中貿易戦争は表裏一体となっている。
◆日米経済交渉の内容発表は8月中に行われる。
表向きは軍事製品、自動車、農産物が中心項目だが、ITネット産業も事実上の軍事産業にカウントされると見てよい。
◆そこに日韓の半導体部品の事件化である。
韓国の半導体部品市場に米国が一気に乗り出すための画策をアメリカ発で行っているとの情報がある。それは北朝鮮の資源争奪戦に発展し、これを日か米か、何れが射止めるかの、一帯一路の中央アジア経済網から、日本が“はみご”にされかねない動きに持ち込まれている。
★A.こういった予兆の中での選挙イベントは、
日本の浮き沈みを決めるものであった。結果は、野党+αが政党の存続を賭けての戦いに、“9条改憲勢力”が敗北した。すなわち3分の2に至らない3年間となったわけだ。
これで軍事産業と国家予算増大への「軍産企業ぬか歓びの期待」は無期延期にはなった。ついでの話だが、純粋な防衛課題としても、日本が大量購入しようとする最新F35ジェット戦闘機は、ロシア製のS400遊撃ミサイル(ウクライナが配備)には撃墜は一溜まりもないそうだ。
★B.対米日本の対外経済政策も軌道修正せざるを得ないわけだ。あくまでも首相官邸側の参院選での投票率投票数の誘導策は効果を示したけれど、“9条改憲勢力敗北”の結果は、省庁政策や地方経済までをも、首相官邸政策が誘導することはできないことになった。たぶん筆者個人の観測だが、アメリカ仕込みの選挙作戦方式は、首相官邸側の大敗北を免れた程度だけだ、=だから「勝った」と言っている。
★C.結局は経済と豊かさを確保しなければ、個人も国も、経営や運営が“見栄張り”に,“強がり”み、“内弁慶”では、利ザヤ稼ぎの輩からは、足元を見られるだけだ。


§益々“口先だけの実行伴わない政策”は頓挫
これからは“口先だけの実行伴わない政策”は益々頓挫し、首相官邸側からすれば経済混乱=全体主義者の経済政策の頓挫となる。
権利や利害を守ろうとする頑強な保守層や社会層の抵抗に全体主義者は弱い。現実的物事や世論の反対にあうと、官僚業務の技術的基準が、全体主義者の政治的基準と衝突することとなるからだ。
☆1.これが、中堅中小企業にとってはビジネスチャンス、地域経済の再生の手立てにつながる訳である。配給物資はいざ知らず、地域経済から外へ持ち出されるから商品となる。
☆2.円安→原因その他の輸入品価格値上がり、これに対抗する地域経済は中小企業が担っている。
☆3.一極集中の物流管理の無駄・ロス・利権かすめ取りといった、市場一極集中原理の矛盾による商品価格値上りと対抗物流。大手企業の資金需要を満たしても矛盾は解決しない。
☆4.軍事産業と国家予算増大への「ぬか喜びの期待」、“9条改憲勢力の敗北”で3年間は軍事産業予算の増加は3年間遠のく、3年は事業経営には痛い長さだ。
☆5.次のごとくの「日本文化・国土リゾート・福祉の極東国」は経済再生の一例だ。
http://www.soumubu.jp/alliance/index2.html


世界経済に国民経済の根幹が左右されることのない、有効な地域経済が主流となりつつある。
筆者も世界先進国の実例を調査研究している。中でも、国際経済に対抗する国内資本による原油や原油価格に翻弄されないエネルギー確保。輸入農産物や抱き合わせの有害農薬の輸入品縮小。公共施設や公共機関の民営化と利用料金値上げ阻止といった具合である。


首相官邸側の経済政策は妄想のITデジタルシステム
によって成り立つといった無知で組み立てられている。
行政コストのデジタル化による削減といっても、
★よく見てみれば外注予算でもって公務員の人件費を減らしたかのように見せても、実のところは膨大な設備投資と外注維持費を抱えているのである。
★マイナンバーカードの保有者は2019年4月で1657万人、国民の13%でしかない。マイナンバー制度に期待された相続に関する戸籍謄本の入手が便利になると言っていたが、実際にはとんでもない煩雑さで、2015年までに死亡した親族はマイナンバーの扱いがない、そればかりか相続人の子の人数を確定するには、明治時代の(例えば父母の)原戸籍(〇番屋敷と記載されたもの)まで遡ることとなり、その写しは数部十数ページにわたる物まである。また、政府のデジタル化法といっても、
★“実印の制度”は残すこととなり、その実印の使用は近頃拡大傾向にある。実印を押し印鑑証明を添付するという制度方式は、契約行為の事実関係を正確綿密に立証させない民事裁判制度の後進性と相まって、詐欺事件や不当取引などの温床となっている前近代的な経済システムだ。デジタル制度に反対した印鑑製造業者の産業保護?とは口実で、前近代的な金融事業とか不良債権はたまた“スルガ銀行のような不正融資”の道具となっている。
もとより、AI人工知能とは、
★「我々コンピューター科学者がずっと昔に研究資金を手に入れるために考え出した作り話だ」と、研究当事者のJaron Lanier(『人間はガジェットではない』の著者)は語っている。続けて「実利目的の作り話はAI物語として試作者の手を離れている」そして、「AIには何が成功かを測る客観的基準がないのだから。どのプログラムを人工知能と呼ぶのかを一体誰が決めるのか?」とのことだ。
さらにアルゴリズムはカオス理論に基づく“想定枠外に踏み込むための方式にもかかわらず、
★単なるBig Dataの計算方式なのにアルゴリズムと装う者まで出てきた。
★首相官邸側のITデジタルシステムとは、“完璧な合理的出来事を前提として、文明Civilizationの進展を取り入れない”といった代物だから、作っても作っても不都合(官僚業務の技術的基準との矛盾)が生じてくるから、目まぐるしくプログラムを根本から作り直さなければならないのである。それは全体主義者(低技術水準)を手玉に取るIT企業にとっては至極甘い蜜に他ならない。
★さらに、SNSといった産業はGoogle Mapを始めGAFAは軍事産業化してしまっており、その中心はいずれもアメリカ国防省筋である。とは言っても、著者はたくさんGoogleにFBとか使っているが。

しかし“文化とは不合理なもの
その不合理は自ら招いているもの”なのである。自由市場(資本主義)経済の商品とは、この文化の上に成り立っている産物(方式)であって、人民公社や配給ではない。個別企業の経営者は、その地域やその時代の文化を見極め、文明Civilizationを取り入れ進展に頼ってこそ事業に成功してきたのが歴史なのである。確かに、“自ら招いた不合理な文化”を基盤にした商品であるから、所詮は不完全な方法で解決するための商品を創造するのであるが、それは文明Civilizationを取り入れ進展した文化水準に支持されなければ、新商品として普及することは考えられないのだ。極めて科学的技術的で合理的な商品といったことだけでは売れる訳がない。いわゆるイノベーションで成功する経営者は、商品だけでなく文明Civilizationに裏打ちされた先駆的先進的仕事の仕方を導入している。

全体主義者の傘下で軍事産業を営むとか生活配給物資を納入するとかいった事業は
先に述べたような文明Civilizationを取り入れ進展した文化水準に支持されてもいないから、自由市場(資本主義)経済では存在する意味すらない。だから当然の結末として、経済の仕組みや様々な商品は、固有価値を失い、自由や希望に資する価値も失い、人々の意欲を失わせる結果を招くのである。いくら年金・医療その他物資といった、“厚生事業”を充実させるとする夢物語を語ったとしても、日本の年金制度のように白昼夢でしかないのである。希望を失えば意欲は減退、様々な意味で貧困となれば様々な犯罪や秩序の裏をかく行為が横行する。全体主義者は、なんとかこれをコントロールしようと、現代ならばICT機器やスマホを使って誘導しようとする(戦争中なら覚醒剤)。けれど、全体主義者自らの秩序というものの裏側末端での無秩序とか健全な道徳や身体の例え話に対する堕落が目立つから、所詮無理があるのである。もちろん、軍事産業を営むとか生活配給物資を納入するといった事業者個人の能力とは、国が集めた税金とか集められた投資資金を、ただ単に円滑に消化する職業能力しか持ち合わせがない。ちなみに大阪中心部の“谷町界隈”は、明治時代に大阪城の陸軍に隣接していたため、軍服関係の衣類繊維産業の地であったけれど、終戦とともにそういった職業能力の経営者は一気に姿を消し産業の中心も船場へと移り、いまはマンションが林立する住宅街だ。

没落中間層が急速に増え、大阪では一大政治勢力にもなっている。
日本の没落中間層の特徴は、例えばアメリカと比べれば保守的秩序といったものは全くない。したがって、ほぼ完璧にICT機器やスマホを使って誘導されている。ことに大阪市内は一極集中の政策によって「大阪市内」は周辺衛星都市と比べ経済陥没した。そこに登場した政治勢力は新風でも政治結社でも何でもない、利権集団の過激派で構成されているに過ぎない。
表向きの政策の裏に“身内の幹部やスポンサーの利権”が一体となって付きまとっている。この過激利権集団の道具が、“議会制度であり民主主義であり地方自治制度”なのである。筆者も何年も前に保守系からの依頼があって、経済政策立案に協力したけれど、結局彼らは“身内の幹部やスポンサーの利権”といった本性を現したのだ。そのときに協力した保守系の人たちは、完全に元の鞘(保守)に収まっている。「清廉潔白・品行方正な保守」の色彩が一段と強くなった。
それに対して、この過激利権集団は、
「“スキあらば抜け駆けする、寝れば寝首を掻く”」
といった人物の集まりである。支持者とか運動員のターゲットを「没落中間層&自律心が弱く依存症が強い者」に絞っている。生活自体から焦りが見られるからICT機器やスマホを使っての誘導に乗せられやすい。彼らの話題はもっぱら経済政策に関係して、実際に筆者は聞かされた内容は、他人の批判や文句ばかり&意気込みと称して日露戦争の軍事作戦の解説まで聞かされた。

【3つの労働分野=労働分野 Art域 スキル技能 パフォーマンス職人技】
幸せになる権利 私的利益・満足=厚生 他人より有利な地位利益
アートArt域(技術) スキル(技能) パフォーマンス(職人技)
想像・創造する権利
「創造・独創・時空・結合」
労働力商品
&労使関係制度
特許権、著作権、版権、
「発明・時系列変化・組合せ」
芸術性(意欲・感動さらに
人間関係での希望)
生命維持性
(意欲・感動)
虚偽意識内の希少性
(意欲・希少性や複雑な感動)
創造の主張を認める文化
=固有文化価値
技巧の中に法則性保持
人的機械的技術に依存
=効用価値
企画の法則性に限る
発明・曲芸の領域の希少性
審美追求主義の優位希少性
ビッグデータでの情報希少性
5次元の思考
X・Y・Z+time+Connect
2次元X・Y
もしくは3次元X・Y・Z
3次元X・Y・Z
もしくは4次元X・Y・Z+time
アート
有形無形の完成品
スキル
企画による組織労働
パフォーマンス
単独で労働される


§VR(Virtual Reality)バーチャル・リアリティ=その職業教育に役立つこと
VRの技術は1962年に開発されたとされている。
それはオリジナルな現物・実物ではないが、機能としての本質は同じであるような環境を、五感を含む諸感覚に対して、理工学的に刺激することにより造りだす、技術およびその体系であった。当初は軍事関係のパイロットや降下部隊その他の訓練に使われた。それが神経科学・脳科学・心理学を含めた研究の進展と開発で、「没入感」ととともに強い心理効果で脳細胞部分に知識と記憶を刻みこむに成功したのである。そのことで脳卒中の後遺症とか義手義足のリハビリ、PTSD患者とか鎮痛剤の代用品といった医療関係などにも応用され始めている。VRと(有機的無機的を問わず)ロボットとの結合も実証実験が進んでいる。

身近に可能なVRによる職業教育を検討する
「AI人工知能に大半の仕事や職業が取られる」といった幻想よりもVR教育の方が、直近の身近で現実だからだ。
とりあえず、身近に出回っている機器により、可能な分野、VRの限界その他について具体的に提示する、ここでは論理構成に集中してしまうと、VRのような新技術を使っての着想は、「スキルやパフォーマンスといった労働力」に固執している人にとっては難解だからだ。

さて、少しだけ前置きの説明をすれば、
ギリシャ時代のArtとは“まるで鏡のような実物の写実”といった概念であった。それはルネサンスまで続く。その後は少しずつ変化はするものの、写実から離れる傾向はあった。突然に「写真photo」の発明でArtの概念は大激変する。また例えば、絵と音楽と詩が重なりあえば小説から歌劇が登場し、映写機の発明で映画が登場した。その映画もカメラ位置固定から→レールの上の移動カメラ→重機の先に取り付けたアングルや焦点を変化させるカメラへと変わる。ここでは20世紀以降に登場した様々なコンパクト化技術(発明品)があらゆる場所で活用されるに至った。戦後になれば芸術家やArt域労働によって商業・サービスその他に広まり現在のICT産業革命を迎えている。ところでパフォーマンスの範疇である技能や芸能といったものは、現代の技術水準に比べ古い伝統様式のものである。


“VR技術の入り口”は神経科学・脳科学・心理学の発展
によって無機物的な技術が有機物技術に浸透することとなったわけだ。
かといっても、今のところ人間しか持ち得ない能力として“文化なるものは不合理性を含むもの”だから現存をしている。
すなわち、新たな着想などの能力といった、5次元思考(X・Y・Z+time+Connect)に見られるような思考パターン。それは、異なる角度からVR技術を説明すれば、
 ①「絵」などによる色彩表現、
   ②「音」による空間表現、
     ③「詩」などの時系列表現
といった表現・脳内模倣・共感(共感作用&共感精度)に関わる表象の重要な三要素については、今から当分の間は“人類の普遍的能力”という未知の物事として扱うしかないのである。この①から③はVRでは出来ない、人間が有能な労働能力でもってプログラムするしかないのだ。ちなみに、新商品開発、組織や技術イノベーション、真実の芸術的労働は、(5次元思考&表象の重要な三要素」よって行われている。こういった有能な労働能力の醸成基盤は、せいぜい「高い天井の広い部屋」に住まわせ、日ごろから瞬時に周辺までを見て全体を把握する練習程度の人類経験則でしか解明されていない。むしろ世間一般では迷信も神業も混同して思考停止に等しい。
したがって、要するに、既存の労働能力醸成基盤の限度の範囲で、
スキルやパフォーマンスといった労働力(労働能力全般の中の一部分)は、徒弟制度、OJT、off-JTといった煩雑で長時間を要する職業教育に比べて、VR教育は早くて充実しているというわけだ。ただ個々人の持つ能力醸成基盤をはみ出してしまっているようなArt域労働における“5次元思考”の訓練を、受け皿もないのに無理強いしたとすれば精神疾患を引き起こしてしまうかもしれない。それは、中毒症状とか共同体生活の文化からハミ出す個人行動によって引き起こされる社会的コスト増大となって現れると専門家は指摘している。その指摘はあたかも、文明Civilization進展を肌感覚で認知できない個人がフェイクニュースや反社会行動に陥るようなITネット弊害と同様のものでもある。それは、新しいコミュニケーションのための道具が登場するたびに悪用されるとか、現代というフェイク情報とか詐欺の道具に使われるという懸念が繰り返された経過と同様である。
歴史は、自由平等のための社会共同体の形成とその充実=文明Civilizationよって、そういった経過を消滅させてきた。

たとえそれを技術的側面にのみ限って歴史を振り返ったとしても
・同じ人類文明でも“過去・現在・未来”を区別できる言語を持つ集団(インド・ヨーロッパ語族など)は、道具や農耕牧畜の技術を磨き上げ、その末裔は世界に浸透した。
・ソクラテスは文字の普及によって読み書きができるようになると、人々の記憶力が低下すると恐れた。
・中世の絵画では、はしゃぐとか微笑む(モナリザの微笑)とか、非写実空想的な物はグロテスクとされた。カトリック教会の陰に隠れ“グロッタ”という庭施設で造られた。
・イギリス名誉革命におけるジョン・ロックは、大量枚数を印刷する印刷機が登場すると、そういった印刷物で迷信や悪事が広がると恐れた。
・19世紀には、小説を読むと現実と作り話を見分ける能力は劣化すると考えられていた。
・映画館の画面から、向かってくる電車が映し出されると、ひかれる瞬間?に人々は椅子からのけぞった。つい70年ほど前の白黒映画館での、“いつもの出し物”だった。
・白黒テレビが普及すれば青少年の白痴化が進むと懸念されたのは、つい60年ほど前の日本の姿であった。


*1.スキル(技能)に該当するVR教育
マニュアル教育と比べ格段のVRソフトが誕生し、それは集団教育から→個別教育への転換が図れることから中途採用者教育に向いている。VRによって、その「没入感」ととともに強い心理効果で脳細胞部分に知識と記憶を刻みこむことが最も効果的である。
しかしながらVRソフトでは相対反応は期待できず一方的であるにすぎない。Art域労働の能力を持つ人物がVRソフトの作成プロデュースをすればスキル教育には有用なVRソフトを作ることができる。
そしてVRソフトによる学習の時間帯は、深夜時間帯の短時間に海馬から大脳皮質に組み込むことであるである。一般に普及しているヘッドセットでは装着感も悪く目の前数センチの画面に焦点を合わせるために、眼精疲労を起こしやすい。
ちなみに、幼少の頃からのスキル(技能)教育は殆ど無駄ばかりであり、それよりも能力醸成基盤限度の広さと深さの範囲内で、VRによるスキル(技能)組み込み質量は定まる。
子供の頃や青年期には「高い天井の広い部屋」に住まわせることのほうが重要で、地方での暮らしの方がよっぽど可能性を持たせられる。地方であれば、デジタル世界を歩き回り真の没入感を味わえる“ひと部屋サイズ”のVRが設置できるからだ。


*2.パフォーマンス(職人技)の次元を高めるVRソフト
とりわけ、その「没入感」ととともに強い心理効果で脳細胞部分に知識と記憶を刻みこむことが最も効果的である。パフォーマンスの技量は、およそは複雑な順序や段取りといったものであり物理的な課題である。今の世間では、これを才能の無さと錯覚する人が多いのである。
技能の動きを習得するには21日間の継続(途中1日のサボりは可能)練習を少なくとも必要としている、高度なものは66日間の継続練習を要するとの実験データが主流である。習得技能の種類によって練習時間は異なるけれど、1日1回を必ず行うことが重要となる。“とりあえずは”と言って、むやみヤタラに練習を重ねることは精神的肉体的疲労の蓄積ばかりである。これをやめて、VRソフトから受け取る感覚と動作を発見することが(職人技)技能習得の最初のコツである。
ここから目的を明確にした意識的な練習の展開が始まる。例えば楽器の練習は極めて高度であるが、世界一流の人物がプロデュースするVRは極めて効果が高いと予想される。それは現在でもYouTubeなどによっても、「超一流の演奏家のフォームと艶のある音色」を読み取る以上でもだ。
加えて素人の機能障害も防ぐことから、VRソフトの五感を含む感覚の教育には目覚ましいものが期待される。そもそもパフォーマンス(職人技)技量の習得は、絵画・音楽・詩とその複合物を使った芸術(「意欲感動希望」のレベルに達する)の技術面を組み込むには不可欠だからである。
そこで、意外な例として取り上げるが、アバターを使ったSexVRの技術的見本はこれだ。
(この分野は、経済学者ならば実は避けて通れない学問分野であるが)
=現場は劣化の極みであるポルノ産業は、だが最も資本投下が少ない業種であるけれど。
https://youtu.be/y9TJLBAKnLM
https://www.bing.com/videos/search?q=VR
このVRように、顔の表情とか身体の仕草といったものをアバターに組み込んでも五感を含む感覚を伝えることができる。下手な人間演技表情よりもアバターは有能であるとの学術研究結果の応用だ。そのうちに、肉体生理機能を伴う顔の赤らみ或いは心拍数が組み込まれるのも間近だ。このアバターの細かな表象を習得すれば“売春技能”は自宅でも習得できポルノ労働者の技能は成長することは明らかだ。だとしても本気のオーガニズム体験は得られないから所詮はVRソフトでしかない。
そのことを、映画監督の佐々木正は、“目合い(まぐあい=思考を落とし、見つめあい、気持ちを言葉にして、自らを明け渡すセックス体験、生殖行為は重要では無い)”といったような、“つながり合うこと”が体験できなければ、快感の刺激を求めていつまでも不倫し続けていることになる。」と語っている。

そして、実物でないと得られない最も重要な要素は共感作用&共感精度であり、
  1.言葉を合わせ
          2.仕草を合わせ
                  3.呼吸を合わせる。
といった行動が、行為の前段階から行われること(友達なるときも同様)が、心理学では定説法則になっている、それは人類経験則しかない。
【Loveliness in a friendly manner(日本語翻訳不能)】といった西洋キリスト教概念は、実物でないと得られない最も重要な要素の範疇と考えられる。


*3.VRで有機物人間ロボット化が早い?産業のロボット
とにかく、無機物の機械を使ってのロボット化は開発投資が異常に高くなる。
だから、異なる文化だから固有商品の価値は劣り低いものの、どの国も安上がりの外国人労働力を導入しようとする。

人間有機物ロボット___
人々でも個人でも彼彼女らを、スマホその他のオンラインに、もっともっと縛り付けることで操縦可能になる。
これに感覚的な反発をする彼彼女らでも、人間は自分自身の社会的知覚を頼りに来ているから、この知覚をコントロールすれば操縦できるであるのだ。
★(それが錯覚にせよ)哲学者ゲーテは、
「自発的な依存こそは、最もうるわしき状態である」と見通している。
依存症の人は苛立ちやすく、自分が置かれた状況に於ける夢を募らせる。自分は恵まれていないと感じ他者から認められたくて仕方がない。人は依存が深まると、現実の世界や生身の人間とのつながりを徐々に失っていく。そして更にスマホその他のオンラインに依存するようになる。あげくに客観性で物事を見ることができなくなり事実関係性も解らなくなる、そして彼らは有機物人間のロボットと化すのである。「半グレ集団」のボスが操る末端売人や受け子といったような者もその典型である。彼彼女らがDV加害者や反社会勢力の被害者と異なるのは、彼彼女らは精神的圧迫や暴力による洗脳ではなく、自発的な依存でもって有機ロボットに育成していることである。

加えてそこでのストレス解消メカニズムも整う
例えば、うつ病患者は自分自身に極めて厳しい。他人に対しては発揮できる忍耐や寛容を、自分に対しては出来ないケースが多い。そこでVR世界での“仮想の子供”を体験させたところ、自分自身への思いやりが極めて大幅に増大した、こうすれば益々依存症は強まり、彼彼女らは有機ロボット化する。
★日本企業のNECは
スタンフォード大学に資金提供して、身体の左腕と右腕に加えてVRによる第3の腕を出現させて生産性を向上したという実験を済ませている。
★一般的に育った人間有機ロボットは、
未来のパフォーマンス(職人技)の労働者として、行動経済学でいう満足を味わう。その満足とは周囲の他人と比較して得られる、“つながり合うこと”が存在しない孤独な感覚である。

ちなみにVRでは叶わない“幸せ”とは…他
=社会や集団の中で自由拡大を他人と“つながり合うこと”を通して認識する状況である。ここで言う“自由”とは=生活全般にわたり、自らが希望する他人に対する特定の人間関係を、労働生産や消費その他生活行為を通じて自由を感じ取ること、その場合には義務(ルール)も自由として感じられる概念である(ジンメルが発見)。それはアドラー心理学や行動経済学に引き継がれている論理展開でもある。「恋とは自由の拡大であり、愛とはその充実である」とされており、自由が保障されていない恋愛は虐待とされている概念だ。


*4.Art域の労働全般能力はVRで飛躍する
Art域の労働が作り出す商品には、体験でしか理解できない要素が圧倒的支配的に含まれている。それは言語や言葉で説明すれば錯誤を犯す。もとより言語や言葉で説明できるのものでは無い。体験が重要な基本パターンは
 ①「絵」などによる色彩表現、
  (服装は絵画、それはデザイン向上力。アクセサリーはアクセント装飾技)
 ②「音」による空間表現、
  (リズムと拍子は異なりリズムは話し上手。メロディが品質を決める。小節の間合いで伝達)
 ③「詩」などの時系列表現、共感作用の物語、
  (それは品物の意味を語る。地味に、地味に、最後はあでやかにまとめる、それが基本)
__といった表現・脳内模倣・共感(共感作用&共感精度)に関わる表象の重要な三要素についてである。①~③の具体的な手法は、中堅中小企業で導入されている事例が多い。それはともかく、
「真の芸術性の要件である“意欲・感動・希望”のセットが存在するから活き活きとしてくる」
__のである。
「本物の芸術に触れれば、人は計画的な行動を起こす、そのために学びもする」
__とされる。Art域の労働あるいは本物の芸術的労働と「スキルやパフォーマンスといった労働力」産物との見極めは、未だこういった人類の経験則しか存在しかなかった。が、しかしながら、受け止めている表現=表象は、脳内模倣・共感(共感作用&共感精度)のプロセスを経ていることは神経科学や脳科学で解明された。

イ)Art域の労働全般能力の発揮は、VR技術により、守→破→離の各段階を踏むのではなく、守→破→離の各々をVR教育によって行うことができる。ところが詳しく深く見てみると、天才とか芸術家とかイノベーション事業家は、守→破→離とは異なるプロセスで、その能力に到達していることが分かった。むしろ、スキル技能、パフォーマンス職人技、Art域の労働全般能力が全く別々のものとして取り組まれているのであった。では必要な技量はいつ身に付けたのかというと、守→破→離の順序ではなく、必要と思ったときに各々が身につけていたのだ。それは、仕事の分量とか作業の分解といった思考パターンが定着するにつれて、自由平等の社会共同体を基盤とした文明Civilization進展とともに、守、破、離は独自成長したことが歴史から読み取れる。

ロ)Art域の労働、スキル技能、パフォーマンス職人技、これらは別分野の能力だ。段階を置くのではない、Art域の労働は直に飛び込むと上達が早い、段階を念頭におけば粗悪な品質でしかない。それが国家資格などでも力量の差に表れる。

ハ)ことに、Art域の労働全般能力を発揮する場合の技量を見つけるには、VR学習を使っての、こういった重要な表象の三要素の身体化認知は有効とされている。それも動きで認知するだけでなく改めて、出来る限り口頭で説明する訓練が重要であることもわかった。

ニ)Art域の労働には時間の量にかかわりなく、質のよいコミュニケーションを必要とする。そこでの作業には、需要側との“相互同期性の質の高さ”が非常に重要となる。その質の良いコミュニケーションとは非言語行動による相互同期性のあるコミュニケーションであることが1970年に心理学者コンドンにより発見された。
「話し手は身体の発する言葉に合わせて踊る、さらに聴き手の身体も話し手のリズムに合わせて踊るのだ」(=心理学でいう模倣)とコンドンは記した。その後、ここでのリズムの遅れる人たちは、行動や作業にミスが多いことも発見された。(ちなみに、戦後しばらくして松下電器産業=パナソニックは、ベルトコンベヤー労働者に“北海道民謡のソーラン節”を踊らせてリズムをとった)。

ホ)アーティストあるいは熟練者に至らずとも、Art域の労働全般能力を発揮しようとする人であれば、VR収録は“黙々と語りながら行い”、それは決して説明にはあらず。なぜならVR収録の撮影側の“Artstカメラ位置”こそが遥かに説明語学力を超越しているからである。これがVR技術による“共感Empathy(共感作用&共感精度)の力を高めるための方法である「視点交換」なのである。

ヘ)筆者は実際に自分でやってみた“Art域の労働全般能力”の自己育成
 (練習や研究に費やす根気も体力もないが、高質結果の習得効率は高い)
   熟練を要する技量練習はリズミカルにし、21日間の練習を継続する。
   物理的に神経科学も含め解明できる、練習量や才能ではない。
   記憶に刻む物事は、睡眠前にリズミカルに暗記する。無暗に練習研究しない
   頭脳は出力重視の癖があるから、体でも口でもリズミカルに表現する。
   好奇心を持つことは、頭脳での高速計算処理を可能とする。
   音楽のリズムrhythmと拍子timeは違う、小節ごとに間を入れリズミカルに。
       早いリズムは、貧乏ゆすりをヤッてリズムを安定させる。
   VR技術やIT機器の使用では運動機能が委縮し、物理的動作フォームが出来ず、
    頭痛・腰痛・肘や手首痛を生じる。投薬や鍼灸ではない医療範囲だ。
    ストレッチ体操では改善を図れない。障害部位に集中するストレッチだ。
    整形外科医と連携して個々人にあった手法を探すことだ(骨に痛みはない)。
    頭痛個所や小指第一関節にまで行き渡らせるポーズを自ら発見することだ。
    (動画例)
    https://youtu.be/2FbLP9mQRI4


§Art域労働=芸術労働の要件要素には、「労働力」とか「希少価値」とは異なる概念の存在
Art域労働の、定義、特徴、その現象 Art域 スキル パフォーマンス
無意識におけるパターンの認知作用により、
そして、Art域労働の行為は、目的意識的に計画的である。がしかし 無意識におけるドラスティックな進化でなく革命的な行為であって、 他人に対し、それも個々人ひとり一人ごとに、影響を与える。 ×有意識
その創造力、発明発見、創作とは、他人に対し その所見の表現が学問的科学的計画(希望に通ずる素)を 生じさせるところの、共感Empathy →共鳴を与える。(神経科学) ×秘匿性
五次元思考~X・Y・Z+Time+Connect結合~で以て、 脳科学や神経科学で解明されている共感作用&共感精度であって × ×非共感
「音」による空間表現、「絵」などによる色彩表現、「詩」など時系列表現を、論理学では解明できない分野の方法を用いて
細かな物質的モノゴトの配慮を用い、形態とは意識され難い作用を、 もっぱら個々人に対して大量に与えている行為、その存在を認識。 × ×希少性
このArt域労働が、従前は明瞭行為ではなかったし、この労働価値は貨幣に限られた交換には値しないとされてきた労働能力であった。 ×銭目的
世界経済の再生には、Art域労働が重要なカギを持つ。 個別企業では先ず幅広く薄く進めるだけでも事業業績が伸びる。 それは、スキーマに最も作為されない中高年女性労働がカギになる。 × ×隠匿性
既に、人手不足解消とか、素早いフィードバックでの早期利益を確保 それは、行動の前に完璧な知識を求めず、新規商品開発に向かう。 × ×希少性
10 市場主義・資本主義の要とは、次の3要件となる。 ①自由平等思想、 ②自由の基盤である自由市場、 ③自由に横行できる、(個人番号等で)捕捉されない貨幣制度。 × ×非市場
11 遊休使用価値商品に、貨幣価値を超える交換価値を蘇らせる。 交換価値の無い建造物にも、使用価値の蘇りを可能とする。 ×銭目的
「―」は労働過程で考慮がない。 「×」は、その該当する労働過程では否定をする。