2014/02/10

第142号

<コンテンツ>
経済・社会の動きが情報遮断された日本
世界的金融危機の兆候(念の為)
案外と、日本経済が持ちこたえる道の存在
日本人の能力開発は、人を育て来た歴史
人を育てる場合の創造性教育は、芸術活動に限る
芸術家の名言、これにリンクする脳医学
最新の脳医学で未解明部分となっている教育
日本経済の職業能力の組織化と育成後進性の理由が、


§経済・社会の動きが情報遮断された日本
日本国内は、情報遮断や情報そのものの存在が分からない社会になりつつある。
オリンピックムード一色、ロシアにとっては絶好のPRチャンスであり、開会式も徹底してPRそのもの。そこには西欧とアメリカを除く世界各国の首脳の顔も映し出されていた。金融危機の兆し、シリアやイランの立ち回りの中東情勢は石油やエネルギー問題、中国の世界的動き動きその他、首脳会談がオリンピックの水面下で行われているのは当然のことである。今アメリカの立ち位置は大きく変わりつつある。一部で報道された「北方四島と尖閣諸島」説は目くらましであることは一目瞭然。
ここでも、日本のマスコミは、その中身を報道しない。
そのため、経営管理や事業運営について、情報の先取りをして
経営の指示を出したとしても、その指示を全う出来ない或は面従腹背の社員・労働者が急増しつつある。経営管理における目先の重要事項は、経営環境に合わせて、経営環境の高波に乗ってサーフィンを行う技能・技術が必要であることは言うまでもない。その高波の高さによって、事業規模や収益規模、その後の利益規模が決まるのである。
その高波に乗るために、経営者は指示を出さなければならないが、
 1.指示を出すための情報が掴めない、ネットで探し出す手法が分からない。
 2.情報根拠を示しても、部下やクライアントが理解出来ない。
 3.もとより目的と目標が不確かだから、情報収集→情報加工が出来ない。
ここでいう情報とは、インテリジェンス情報およびインフォメーション裏付け情報のことである。
ただ、翻って経営管理と情報について考えてみれば
 イ)現在の事業の継続見通しを判断する情報収集
 ロ)世界経済の大きなうねり、そこでの事業の需要情報
 ハ)どういった経営能力、必要な職業能力に関する情報収集
……これら三つの情報収集に、本当の意味での専念をしていれば、それほど情報収集機能と労力に時間を消化する必要は無い。
本当の情報の扱い方の大枠的例え話をすれば、
筆者も約10万坪ほどの山林(樹齢20年~70年)の経営に突然携わることとなり、室町時代から続くと思われる村の共同体(惣)の寄合にも参加することとなった。今年の年賀で大手企業役員経験者の方々から、「山林経営は有望である」と激励されたものの、実のところはこれからの創造性事業のやり方に掛かっている。既に先行投資は数千万ではあるが、木材そのものの価格に加え切り出し運搬費用を加えれば採算が合わない。山林知識の少ない小売業者からは、高級ストーヴ燃料の薪、長さ2メートルの間伐材の定量定期出荷、雑木などの燃料チップその他の引き合いが来るようだが、目先の採算が合わないばかりか、長期的には見通しのない話であることは明白なのだ。
そこで、山林を活用しての事業継続であるならば、木材を最終消費者に山まで取りに来てもらうしかないのである。幸いなことに、滋賀県の名神彦根インターチェンジから30分の距離にあり、林道開発で道幅もほぼ倍になった場所に所在する。この山林は、天智天皇と天武天皇が戦った壬申の乱の古戦場そのものであり、東山道など千数百年前からの山林経営の地であった。要するに、創造性、自然からの発見発明、都市集中する経済活動に対応した、「産業創造」なのである、だから、産業創造に資するインテリジェンスとインフォメーションのみが、情報であると考えれば効果的効率的に動けるのである。
TPP問題の情報も収集の無駄である、ましてアメリカは一歩引いている。秘密情報保護法の議論も集票問題に収斂されており、肝心の経済的情報の体をなしていない。その他スキャンダラスな話題は、今や電子通信機器生産の呼び水ともならず、経済停滞を逆説的に証明しているようなものである。このような情報の存在自体の有無、戦略目標を進めるための情報収集が大切なのである。大手企業になるほど、仕事をしている振りをしなければならないから、大勢よって集って無駄な情報ふくらませ、また記憶力だけは良い、「良い子」が多いものだから、あげくは情報の山積みでワケが分からなくなる傾向が強い。
では、情報キャッチしたとして次、
目先と将来に資することは何かと問われた場合の
具体的経営管理、これの基本戦略は、
「個別企業内外にわたる、いつもと異なる習慣の拡散が、ビジネスチャンスを生む」
となるのである。これを言い古された言葉と受け止めれば思考停止、それで貴方の創造性は消え失せる。


§世界的金融危機の兆候(念の為)
アベノミクスとは裏腹に、円安その他で金融商品への期待感が高まっている中、日本の輸出は$ベースで換算すれば、この約1年は25%の落ち込みである。それだけ日本の商品を買いに来ていないのだ。もとより日本は、販売力の貧弱な経済構造であったから、販売に好転する商品開発も間に合わない。それどころか、それを実行出来る熟達した労働は、各社リストラで手放してしまったものだから不可能に近い。
不動産とか金融商品に期待感が集まったけれど、筆者の目論み通り不動産は都市の一部に限り動きがあり、8月中旬を過ぎれば叩き売り値下げ状態である。昨年中に損切り覚悟で金融商品を処分しようとの決断の背景には、世界的金融危機の兆候を情報収集できた人たちだった。
中途半端な経済学や日経新聞などの経済紙誌の読みすぎで、金塊を買ったとしても、金塊証券と金塊現物とで価格差が出る寸前まで危機が近づいている。アメリカの連邦銀行に各国が預けた金塊を返してくれるよう要求しているが、存在するはずの金塊在庫が底をついているらしく、ドイツをはじめ変換要求に連銀は答えようとしていない。なお、日銀大阪支店の地下金庫の金塊は数十年前に空となっている。
よって、現在抱える借金は、日本の場合ほぼ確実に孫・子の代へのしわ寄せとなる。
筆者は、2008年のリーマンショクについても、この総務部メルマガの6月号で兆候を、香港上海銀行の動きを根拠に報じたが、ほぼ誰も信じることはなかったが、秋には金融危機が来た、ほぼ仕掛け通りに。


§案外と、日本経済が持ちこたえる道の存在
大手マスコミが流す情報は、日本経済総出で海外へ出稼ぎに行くこと、老人が所有している資産を浪費すること、昔からの蓄積資産を観光産業として使い果たすこと、そんな程度の話ばかりである。こういった話に浮かれて乗っている人たちも、全く創造性のない人たちが多く、まるで受験勉強の延長である手習い能力の産物でしかない。
★創造性(想像ではない)の欠落した経営とは、否応なく損害を受けなければならない事態の予見が出来ないばかりか、否応なく損害に甘んじる自体の存在すら無意識のうちに回避しているのである。ちなみに伝統のある商人群(近江商人など)は子供の頃から祖父や地域の中で、創造性のある教育を受けている。むしろ明治以降の学校教育制度には創造性教育が欠落していた。

【ちなみに、老人福祉や介護問題の創造性とは……】
たくさんの空き家が存在しているから、大きな家・マンションをシェアハウスにリフォームし、箱モノ老人介護施設を止めてしまえば良い。趣味の合う老人男女は、各人の個室とともに、大きなリビングで過ごし、外出の機会も増やせば、相互に痴呆に対処する介護教育を受け、物理的重作業は肉体労働者を共同で雇えば良い。これを促進するように行政機関が立ち回る。医療機関は毎日の体重測定(心臓病)、高齢者の足の爪切り、脳・心臓病の諸兆候チェック、加えてこういった医療知識を一般人向けに教育する。そこで老たちは負担を減少させて自立で生活する。高齢者ケアの、「ユマニチュード」もNHKで取り上げられ、「心と気持ち」を込めて運用はなされたならば、高固有価値のケア労働が充実する。
http://www.nhk.or.jp/gendai-blog/100/180378.html
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/pdf/3056.pdf
☆=考えただけでも、高齢者や老後に対する個人的費用・公的資金が少なくて済むのである。

【もとより国をはじめとする行財政危機に対する対処法は】
現在の金融機関に負担させている国債を、一挙に年金国債に切り替えて行き、その年金国際とは=利息は年払い元金死亡時相続財産とする法律を作れば済むことであり、こうすれば行財政には解消する。「借りたものを返すのは当たり前」といった、封建時代の因習臭さの釈明だとしても、国民がもっている余裕資金を国庫に賃貸するだけで、こんな理屈も消え失せる。さて、
☆=こういった官僚が嫌がる財政政策が実現するまでは、先ほど述べたシェアハウスをやりながら、大きな出費を抑え込むことである。このような国民自力の社会保障費軽減の動きこそ抜本的政策であり、個人の財布に直結している。そこに加えて日本のことわざの、「芸は身を助ける」は、現代日本経済の助け舟である。さまざまな芸術活動を高齢者と孫の世代が、嬉しみ楽しみながらすることで、他国に負けない立派な基礎的職業教育が進められるのである。ただし、家元制度や機械音楽(○○○音楽教室)といった芸術性から縁遠い曲芸物は、真っ白からやり直す必要があるが。

【モノは考えよう、及び、文化の変化を】
さっさと進める人たちは、毎日が結構楽しくなることは間違いない。それは、個別企業の経営管理においても同じことである。事業の借入金を返すために、あくせくと無理をして働くことは無い。借金で空回りの経営をしてもブラック企業に至るだけで、その経営者も労働者も人生における損害を抱えることになるだけだ。そもそもギリシャ哲学流に目標と期限を決めて人生を把握するものだから、これはもとより無駄があって費用のかかることが間違い、「不毛な生き方」なのである。目標と期限にこだわるから、家族・結婚・財産に関わる社会制度にも振り回されるのである。その点、いわゆる「ゆとり世代」の教育を受けた人たちは、振り回されることもなく、人生に対して度胸がある。夫が外で働き妻は家を守る、定年退職後は悠々自適の夫婦生活、親の介護は子供たちの義務、人生を通して家(本来は一族を盛り立てることで建築物ではない)を建てる、こういった有害無益な理屈や幻想が、そもそも現代社会の不幸の始まりである。不毛な悩みに巻き込まれる人が多いから、マスコミも評論家も出版社もが、そんな人たちをカモにして、痴呆症的論理構成を集金のネタにしている。
☆=創造性(或は分析力の基礎を含め)を養う助けには
  A.ズサンな言葉の使い方をしない、ズサンな言葉よりも気持ちを話す。
  B.考える物事の順番を決め、一つ一つを順に考え、最後に統括して考える。
  C.他人の話には、合理一貫性&事実一致性があるか否かをチェックする。
先ほど述べたような痴呆症的論理構成とか、その手の不幸が好きな時代錯誤マニアも多いが、読者の貴方自身の考え方と文化発展で、まずは個々の家庭が不幸から逃れられる。
☆=すなわち、個別企業の、
こういったクライアント要望に応える具体的経営管理の基本戦略が、
「個別企業内外にわたる、いつもと異なる習慣の拡散が、ビジネスチャンスを生む」
ことになるのである。およそ500年ほど前に生まれた商品経済、当時の社会でも商人たちは、これでよく似たような話をしていた。なので、従前のボッタクリ商法から逃れて商人は信頼を得たのである。


§日本人の能力開発は、人を育て来た歴史
数千年もの紀元前から陸続きの地方での経済は、確かに、略奪を繰り返した方が豊かであった。自然からも略奪して育てる手間を省いた場合が、一瞬は豊かさをもたらした。要するに、確かに、手っ取り早かったのである。なお、今も信仰対象の如くの、「狩猟民族、農耕民族、略奪民族」といった三つの経済文化論は、今や完全に確実否定されているから、念の為。
中国大陸の平野や砂漠は樹木を切り取った残がいであり、その生活文化はヨーロッパのルネサンスに追い越されてしまった。ドイツの森やフランスのブドウ畑の背景は略奪と殺りく連続の末の歴史である。北アメリカ大陸は、かつて新世界と言われたほどに森林伐採と草原・牧畜の西へ向けての開拓、そのまま太平洋超えて海外進出(フィリピン・中国)である。
☆=そこに不思議な国が二つあった。
一つはイギリスであり商品経済政治体制(名誉革命後)を経て産業革命を起こす。二つ目は日本、国という意識はないけれど山林増殖、農業新田開発、歴史的にも教育熱心、とにかく芸能好きといった特徴をもつ。おそらくそれは、島国であるからこそ、元来大陸諸民族に比べて戦闘的であったけれども、教育水準の高さから和議・和睦そして奉行の道を経て、近代へと進んだものと思われる。
http://netclerk.net/WebShomotsu/archives/180
そこからの結論は、
日本経済の成長と豊かさの発展を見通した場合、人物・人材の選抜選別の歴史的文化的蓄積もないがゆえに、欧米の猿真似をすれば破綻することは間違いない事実が予見できるのだ。それは、気がついた個別企業経営管理、個別の家族単位にあっての、選抜選別を大黒柱から外し、創造性教育育成に入れ替えれば、明日からの収益・生産・効率を好転させる労働が効果を発揮するといったことである。何事に対しても泣き寝入りをすれば損となり、「心と気持ち」を込めて行動すれば希望が生まれると示唆した哲学者ニーチェの(意外にも)言う通りである。その場合の、頭脳労働のメカニズムは、この総務部メルマガ12月号の「§頭脳労働のメカニズムの解明」の通りである。
http://soumubu1.blogspot.jp/2013/12/blog-post.html#09


§人を育てる場合の創造性教育は、芸術活動に限る
最新の医学の研究で、人物や企業の固有価値を創造する「意欲・感動・希望」の脳内メカニズムも解明されつつある。この医学側面からも、人間は固有価値を商品に求め、あらゆる欲求のために活動するのではなく、固有価値を創り満喫するために、心身が動かなくなるまで活動し、「意欲・感動・希望」の脳内メカニズムにより心身が長持ちすることが明らかにされて来た。それは、各人のもつ宗教観を変化させつつあり、旧来宗教団体教義が問い直されつつある事態に至った。医学的には、
☆意欲=
脊椎動物は総て意欲を持ち、その根源の例を挙げれば、血糖値が下がれば食欲が生まれ、血中ナトリウム(Na)が増加すれば水が欲しくなる、といったたぐいのものである。
☆感動=
ドーパミンの作用により、大括りの所謂快感を物理的に自覚・感じるのである。また、ノルアドレナリンの増加は脳内トップダウン思考や闘争思考体調を促進させ、その抑制は頭脳の創造的イノベーション作用に効果する。なお、覚せい剤やアルコールは、脳の思考停止をもたらすが、創造性や芸術性には全く何の関係もない、単なる依存物質である。
☆希望=
人が希望を持つということは、脳医学的にはおよその段階ではあるが、脳の前頭葉部分の血流が促進されると希望が湧いて来ることが証明されている。
………ここまで脳の作用について、最新の研究が進んでいるのである。
そもそも、世間でよく話題とされる知能指数というものは、19世紀に発案されたものでしかない。そのテストに対するやる気の如何で、平均値を100とする上下20の、40点は誤差の範囲として判断されるものである。発案者によると、80点以上それとも未満かの判断でしかないとされている。現在はガードナーの「多重知能」(1983年)、言語、論理、数学、音楽、身体運動感覚、空間、人間関係の7つの能力が重なり合っているとするのである。このガードナー自身も、さらに多くの能力(例えば、霊感的)を著している(1999年)。
【参考文献→これから研究に織り交ぜる】
医学ばかりか、社会学や哲学の把握が無ければ難解な著作段階ではあるが紹介。
『脳は創造する-そのメカニズムと育成法-』新風書房:ケネス・エム・ハイルマン(2013年8月30日)
http://www.shimpu.co.jp/bookstore/item/itemgenre/zuiso/1575/


§芸術家の名言、これにリンクする脳医学
を整合、筆者らが研究中のその一部を紹介する。決して羅列作業の成果ではない。
(『』の部分が名言、ページ文章が参考文献引用)

¶才能を伸ばすA
・レオナルド・ダ・ヴィンチ
『作品を制作するときはあらゆる人の批評を拒んではならない』
P.81実際の創造性の多くのタイプは、いずれも非常に異なった型の知識の連合を要求する。
・W.A.モーツァルト
『私は人の賞賛や非難をまったく気に留めない。ただ自分の感じるままに行うんだ』『わずかの違いを大切に』『旅をしない音楽家は不幸だ』
P.224全ての物事を関連付けて、それらの存在に全てに効果を与えられるように、眼を見開き、耳を立てていなければならない。
・伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)
『動植物のすがたを知り尽くすことよりその「神」に会う。そうして初めて手が動くのである』
P.214流動的知能とは基本的に知識を操作する能力である。P.26創造的な科学者とは自然の多様性の中に複雑なものをきれいに整える人のことである。
・ロッシーニ
『現実を模倣することができないゆえに、音楽は崇高な芸術である』
P.29下 芸術的な美は変化の中の統一である。
P.120音楽の分野で最も創造的であるのは、作曲家である。
・クロード・モネ
『発見に至るにはしつこい観察と省察しかないのだから、いつも絵のことだけを考えていなければならない』
P.224全ての物事を関連付けて、それらの存在に全てに効果を与えられるように、眼を見開き、耳を立てていなければならない。
・ル・コルビュジェ
『個人的な能力は、幼少時から勤勉さと自制心によって常に自己を研ぎ澄ませ、鍛錬することで向上できる』
P.76創造的であるためには、自ら選択した分野に関する知識を豊富に持っていなければならない。
P.32芸術と同じように、科学は自然の模倣ではなくて、自然の再創造である。われわれは発見という行為によって自然を作り替える。
P.90アスリート、歌手、ダンサー~手続き記憶は実行とフィールドバックを要求する~、手続き記憶は子供時代にもっともよく習得される。
・パブロ・ピカソ
『芸術家とは何処からともなく現れるインスピーションをひたすらに受け入れる水がめのようだ』『優れた芸術家は借りる。偉大な芸術家は盗む』
P.214流動的知能とは基本的に知識を操作する能力である。
P.235下ネットワーク内の神経細胞間の連絡の強さが変わることによって知識の蓄積が起こる。

¶発想法B
・フランシス・ベーコン
『私は教育なんて全く信じない。見て学ぶことだ。なすべきことはただひたすらに見ることだけなのだ』
P.224全ての物事を関連付けて、それらの存在に全てに効果を与えられるように、眼を見開き、耳を立てていなければならない。
・イサム・ノグチ
肝心なのは見る観点だ。どんな物をも、一個の古靴でさえも彫刻となるものはその見方と置き方である。
P.224全ての物事を関連付けて、それらの存在に全てに効果を与えられるように、眼を見開き、耳を立てていなければならない。
・ブルーノ・ムナーリ
『デザイナーとは芸術的センスをもったプランナーである』。
P.108イメージする能力とイメージを変形する能力は、創造するイノベーションには重要な課程である。
・エットレ・ソットサス
『つまり、一つの機能をデザインするのであって単に(椅子という)機能に従ってデザインするわけではないのだ』
P.214流動的知能とは基本的に知識を操作する能力である。
P.108イメージする能力とイメージを変形する能力は、創造するイノベーションには重要な課程である。

¶成功の秘訣C
・喜多川歌麿
『人真似は嫌いで今まで人の絵を写して描いたことがない』
P.208発散的思考=筆者は創造性のことを、新しい秩序ある関係を系統的なやり方で理解し、発展させ表現する能力であると定義した。
・ベートーベン
『たいていの人は何か良いものには感動します。しかしそれが芸術家たる資質ではありません』
『名声を得た芸術家は、そのことにより落ち着きを失う。それ故、処女作がしばしば最上の作となる』
『報酬への期待を行動のバネとする人にはなるな』
P.224全ての物事を関連付けて、それらの存在に全てに効果を与えられるように、眼を見開き、耳を立てていなければならない。
・アンリ・ルソー
『私はいつも部屋にこもり仕事をしていた』
P.242多くの創造的(彼ら)は、毎日多くの時間を一人で過ごすことが多い。創造的な傑作を物にするのは、こうした時間帯である。
・モホリ=ナジ・ラースロー
『すべての健全な人間は豊かな能力を持っている。誰もが無心の状態のときに最高の仕事をする』
P.214流動的知能とは基本的に知識を操作する能力である。
P.108イメージする能力と、イメージを変形する能力は、創造するイノベーションには重要な課程である。

¶道を極めるD
・千利休
『まず心がけるべきは「侘び数奇」というものでこれは日常ごく普通の心に宿るものである』
P.235人の脳の構成は感覚的経験によって変わりうる。
・ベートーベン
『芸術は長く、生命は短いというが、長いのは生命だけで、芸術は短い。神々の恩恵にすぎないから』
P.235人の脳の構成は感覚的経験によって変わりうる。
・歌川広重
『対象物のありのままの形を大切にしまず写生を重視せよ。そして自らの想いを筆致にのせて描きあげる』
P.224全ての物事を関連付けて、それらの存在に全てに効果を与えられるように、眼を見開き、耳を立てていなければならない。
・フランツ・リスト
『私を真似てはいけない。私のやり方で私は成功出来たが、あなたはきっと失敗するだろう』
P.208発散的思考=筆者は創造性のことを、新しい秩序ある関係を系統的なやり方で理解し、発展させ表現する能力であると定義した。
・バウル・クレー
『芸術の本質は見えるものをそのまま再現するのではなく見えるようにすることにある』
P.32芸術と同じように、科学は自然の模倣ではなくて、自然の再創造である。われわれは発見という行為によって自然を作り替える。
・トスカニーニ
『音に血を通わせろ!君たちの血管の中は水か! 』
P.235人の脳の構成は感覚的経験によって変わりうる。
・クラウディオ・アラウ
『自惚れほど恐いものはない。解釈の邪魔となります』
P.240謙虚さの実践こそが、創造的活動にきわめて重要な、間違いから学ぶことにつながる。
・淡谷のり子
『勉強するしか道は無い、苦しみ悩み努力が無い歌はインチキだ』
P.76創造的であるためには、自ら選択した分野に関する知識を豊富に持っていなければならない。

¶次代を拓くE
・速水御舟(ぎょしゅう)
『伝統を脱して」描く。「新しい内容と形式」を以て描く。でなければ新時代に生きる作家とは謂われない』
P.243上 新奇なものを楽しみ、手に入れることを学ぶことが決定的に必要である。
・ジャクソン・ポロック
『新たな要望には新たな技術が要ると私は思う。どの時代にもその時代に適した技術が見つかる』
P.29発見は例外に気づくことから始まると
P.208発散的思考=筆者は創造性のことを、新しい秩序ある関係を系統的なやり方で理解し、発展させ表現する能力であると定義した。

¶スタイルを見出すF
・フランシスコ・デ・ゴヤ
『それでも、私はまだひたすらに学び続ける』
P.76創造的であるためには、自ら選択した分野に関する知識を豊富に持っていなければならない。
・ジャコブ・カミーユ・ピサロ
『ただ表層的に見えているものについて考えてはいけない。内部にあるものに集中すべきだ』
P.70左の側頭葉はリズム、右の側頭葉はメロディー……をつかさどり極度の連動で現象を発する。
・ジョルジュ・デ・キリコ
『絵画における技術とは絵を描くという芸術への各々の知性のレベルを明白にあらわすものである』
P.76創造的であるためには、自ら選択した分野に関する知識を豊富に持っていなければならない。


§最新の脳医学で未解明部分となっている教育
とりわけ、親から子供へ、師匠から弟子へ、といったトレーニングやフィードバックの、いわゆる訓練部分については、多くの示唆も残しているものの、未だ脳医学的には未解明の部分が多い。
創造的教育ついて、現状もなお集約段階にあるのは次の通りである。この2月中に脳医学と職業訓練方法を織り交ぜてまとめる予定である。もちろん、これに関わる創造性育成実験も筆者と音楽好き仲間でやっている、まるでモーツァルトがハイドンのアイディアを真似て発展完成させたように。
(創造性(芸術性)の育成と鍛錬のポイント)
http://netclerk.net/WebShomotsu/archives/246

【参考文献→これから研究に織り交ぜる】
この研究文献は、アメリカの特筆的実績を持つ学校教育者たちが技能経験を込めて執筆している。学校教育者という人たちの特徴は、「一方的に話をして、その制約のもとに理解をさせる」専門家である。とても読みやすく、読者が賛同しやすいように編集してあるが、研究実践をするには難解な書物である。
『成功する練習の法則』日本経済新聞出版社:ダグ・レモスほか2名(2013年6月22日)
「練習」について筆者なりに主旨をまとめると、
1.質の高い練習方法は、正しい指導とフィールドワークに集中。
2.集中せずに漫然と練習すれば、仕事も漫然となる。
3.反復練習の成功率で習得の確認、計測、管理、項目設定をする。
4.習熟段階に併せ水準をアップして行くが、可能な限り複雑なものを正しく。
5.その人の得意な部分を桁外れに強く、練習時間の80%を集中する。
6.反復練習により、複雑さや不確実性の困難に直面しても余裕がある。
7.反復練習とは:「現実をあえて変形した設定で意図的に磨く」としている。
8.ロールプレイの練習は、チームで仕事をする直前打ち合わせ程度の効果しかない。
………といった具合である。


§日本経済の職業能力の組織化と育成後進性の理由が、
如実に発見されつつある。冷ややかな結論めいたことをいえば、職業に関する能力開発や能力向上を、全く楽しくない方法で行ない、嬉しくもない現実を見せられ、嬉しく感覚的経験のないことから頭脳に蓄積されもしない。こういった社会的システムによる能力後退が決定的になったのが今の姿である。「人材の能力を超える事業のシステムはない」と昔から言われる。…だがそれは、個別企業単位で創造できるということでもあるのだ。
日本人は芸能好きであるから、楽しく嬉しければ芸ごとに励む。
☆:聞くだけの音楽から→
=未熟でも参加する音楽は楽しい、プレゼン能力が向上する。
☆:観るだけの絵画から→
=時間が掛かっても陰影で描いてみる、論理構成能力がつく。
☆:上手は関係なしに踊ってみると→
=様々な作業能力や空間把握力で、「もの作り」に役立つ。
☆:小説を読むだけから→
=書けば、表面の広い人物と、奥の深い人物の存在を考える。
……そしてこれら、芸ごとを演出する能力は、人をケアcareするサービス事業のイノベーションを起こすのである。それでこそ、経済の成長に留まらず、経済の豊かさが文化の変遷発展にも影響し、その渦中の人たちには幸福感が漂うカラクリ(仕組み)なのである。