2003/09/09

第17号

 国家政策として民間企業の退職金廃止を誘導している。個別企業での
 終身雇用とか長期安定雇用にストップをかけ社員の流動化を図ってい
 る。外部積立には損金算入が設けられ、平成14年4月から退職金引当
 金の内部積立損金算入は出来なくなっている。内部積立では税金がか
 かるので401Kとかの外部積立とすると、他企業に転職しても引き継が
 れることから、個別企業としての退職金の意味は無くなる。
 そもそも日本の退職金は大正時代に、他社からの引き抜きを防ぐため
 に3年や5年さらには10年の単位期間で始まった。戦後、高度成長時
 代に向けて社員の長期教育訓練の必要性から終身雇用とともに退職金
 制度が現在のように整備された。ところが大手企業であっても現実は
 社員教育の対象は40歳までであることから40歳以降の退職金を大概は
 惰性で決めている。若者の育成や定着を必要としない企業は、たとえ
 有名大手企業でも退職金は無きがごとしである。
 とはいっても退職金の内部積立は税制優遇措置のもと事業資金に流用
 していたのが現実で、流用できなくなった退職金引当金を課税されて
 まで、はたして退職金を用意をすることになるだろうか。原点にもど
 って、社員の育成・教育・訓練・定着の人事方針を持ってこそ退職金
 制度の意味が出て来る。だとするとハイテクかローテクかを問わず、
 いわゆる「開発型企業」に退職金制度は限られることとなる。相当の数
 を占めるその他一般企業で退職金制度は持ちこたえることが難しい。
 すなわち退職金制度は無くなり従業員の定着は悪くなる。

 昭和36年、「国民皆年金」とのことで国民年金の制度が始まった。当
 時は「財源の見通しが皆無」との事で賛成するのは厚生省と身内の関
 係者だけ。反対運動団体に裏金をばらまき、「ビルヂィング」を建築
 し裏でプレゼントまでして、圧倒的反対の世論を抑えて開始させた国
 民年金である。その後、厚生年金や共済年金と混ぜこぜにして国民年
 金の安定を図った。1000万円以上の所得が有って国民年金を納めてい
 なかった人たちがいるので「保険料徴収を強化…」とのことは、これ
 までサボりにサボってきた証明ではないのか?
 8月末に「国民年金を完納すれば倍以上年金が戻る」との発表があっ
 た。少子化、1/2国庫補助、年金資金切崩しと、官僚の手前勝手な
 架空計算である。財務省方式の経済成長には物価の引き上げ政策が不
 可欠だが、生活必需品物価を毎年3%ずつ上昇させる(3%複利計算)
 とすれば、保険料の13300円も40年満額年金80万/年も約3.3倍の金額
 にならないと…?「バカヤロー!2.4倍じゃ損するじゃないの!」…だ
 から試算は合わない。社会保険庁の素人集団が官僚のプライドで「策
 を弄して策におぼれ」、それでも金ヅルだけは離さない醜さと言われ
 てもしかたがない。
 社会保険労務士会は8月5日、日本で唯一の専門家集団として、年金
 問題での提言を発表した。老齢年金給付率を50%下限、総報酬負担率
 20%限度、3号被保険者と加給年金の制度を廃止、さらに給付と負担
 を被保険者単位とすることなど。厚生労働省の専門家らしき委員の居
 ない審議会と比べることもないのだが、4つのポイントだけで本質を
 押えて具体性があり、個別の現場を知った上での改革案であることか
 ら、議論の柱に値する。
 (社労士会ホームページ0812新着情報)
 http://www.shakaihokenroumushi.jp/

 black-humor??? こうすれば儲かる!社会保険事務所の営業???
 標準報酬月額の全国平均より給与の高い企業単位では強制適用と法律
 を振りかざして保険に入れる。
 平均より低い事業所は、難癖をつけて社会保険に入れない。…出費が
 多くなるから。
 保険料が未納になるようなら、数十人以下の事業所は、さっさと社会
 保険をやめさせる。
 倒産会社などの保険料が回収できない遡及加入手続きは、社保職員の
 出世にひびかせて遡及加入阻止。
 脅しに弱い大手企業の子会社を重点に、来年から実施の「パート加入」
 で保険料をかき集める。
 回収に手間の掛かる企業とか調査に時間の掛かる事業所はこの際、手
 を付けない。
 これらを10年ほど続け、社会保険は高給与優良企業ばかりにして、安
 月給劣悪企業は保険給付が持ち出しになるので被保険者と事業所を国
 民健康保険と国民年金に移してしまえば空前の利益金が出る。そのと
 き法律改正をするだけだ。
 年金受給者への資金が無くなれば支給額をカットするだけのことであ
 る。??えっ?そんな!「政府のやることか?」と国民に抗議された
 ら、社会保険を民営化して官僚も職員も丸ごと天下るだけ???(と
 倫理観のない話)

 9月は平成16年度の政府予算を固めていくヒアリングの月である。陳
 情、政府施策案とか予算要求は6月から本省へ持参し8月中には終わ
 らないと間に合わない。(陳情などは民間企業担当者でも可能で基本
 的には国会議員の口利きは要らない)。ことしは政治の話ばかりで、
 来年度の予算や経済再生化の話が出ない。まして「官僚機構」が話題に
 なっているのに、官僚の粛々なる予算作成について話題にしないマス
 コミは三文小説の著者(記者)なのだろうか。(所詮、文学部などを
 出て経済部や社会部の記者になる者だから基礎も知らなくて当然だが…)
 日本の国家財政は、一言で言えば「40兆の年収で80兆円使う」という
 こと。話題の年金資金や郵貯は使い込んだ。漢詩「国やぶれて財務省
 あり」である。
 総選挙は景気のどん底に合わせて行われてきた経緯もある。SARS、
 タバコ値上げ、水増按分などで、GDP国内総生産が水ぶくれした。
 国の官僚を除いて景気回復などと信じるものは誰もいない。2005年3
 月31日までは不良債権処理のため個別企業は基本的に景気の落ち込む
 経営環境にある。
 本質的には国家財政と民間経済は別物である。「国家財政は政府のも
 のへ、経済や豊国は民間のもの」が経済の本質。事業経営としては、
 現実には秋から本当の意味でのリストラをしたいところだ。出来れば
 社員は半減したい。「10年後の景気回復のときの融資が…」と銀行マ
 ンは嘘を言う。優良経営なら融資はすぐある。経営の実は今が必死な
 のだ。不良債権の返済のために会社を動かしているだけかも?…しか
 しながらジレンマだ。民事再生をかけるに掛けられない。労働債務を
 抱えすぎているのだが圧縮の方法がわからない。この堂々巡りの呪縛
 脱出にはドラスティックな決定打方針が要る。ズルズル行くと必然に
 労使面従腹背の有形無形対立で会社財産の取り合いに陥ってしまう。
 この正念場は作戦参謀としての総務担当の活躍にかかっている。「成
 長(商品)分野への進出で社員の士気向上」と「デフレ型業務遂行で
 収益改善」の2つが解決戦略の原点である。

2003/08/05

第16号

 国の年金制度は人件費のみならず、採用・労働力調達、社員の安定確
 保に多大な影響がある。今それが現場から崩壊が始まっている。社会
 保障が崩れ正直者か馬鹿を見ている。
 社会保険の脱退は20?30人の従業員規模だと国民健保と国民年金に切
 り替えることを条件に各地の社会保険事務所が黙認している。
 本来、法人は社長も含め本人の希望や事情を無視する強制適用加入と
 法律で決まっている。かたや社長と2人だけの事業所が加入を申し込
 んだところ「保険料が払えないのでは」と断られたが、社会保険労務
 士が加入手続きをさせた。
 社会保険の調査でパートの未加入が見つかった後に解雇すれば保険料
 の請求が来ない例。
 別会社へ社員を移す例。2社で給与を2分割し一社分のみ保険に入れ
 る例。
 外注契約・青色申告で社会保険を外す例。(使用サレル者の本省解釈
 通達の不備から生じる問題)。
 2年ごと事業所所在地を移転し調査を逃げる例。(適用促進努力は弱
 まり、社会保険事務所の調査は2年以内は無い)。
 賃金台帳・社員名簿を抜いて隠して知らん顔する例。(調査官はつじ
 つま合わせが無い)
 数千万の保険料未納はそこら辺の会社で存在。延滞利息14.6%は銀行
 のカードローンと同じ利率なので(銀行貸付金の実行利息のこの程度)
 毎月融資の資金繰りに予定している例。
 大手企業の子会社からの保険料徴収は、脅かせば本社が立て替えて即
 金ではいるのが実態。
 給与が下がっても、健保組合職員が当該事業所の給与規程解釈に因縁
 をつけて報酬月額を下げさせない健保組合。
 社員で本来強制加入なのに会社が加入手続きをしなかったが為に被保
 険者自ら申し立ても社会保険事務所職員が(会社に言え。証拠がない
 と)取り合ってくれない実態事例多発。
 社会保険の適用や保険料集金について、厚生省時代から、会計検査院
 や行政監察によって長年にわたり指摘されても改善が図られない。
 社会保険労務士が努力しても社会保険事務所が法令無視をするから
 「人を二階に上げておいてハシゴを外す」ようなものである。
 社会保険審査会もあきれる行政実態もあり次々と法令を守る旨の「社
 会保険事務所決定の取り消し」が裁定されている。
 先日は加給年金の24億円払いすぎと未払いを同時に起こしてしまった。
 こんな場合は回収がほぼ不可能なので間違わないための事前KNOW-HOW
 があるのだが…そして社会保険庁長官の処分も訓戒と極めて軽い。

 共通して言えることは、事実上保険料集金のため、保険の収支バラン
 スのため、意に沿わない専門家の意見を排除して、官僚の素人さで金
 銭次第の短絡業務に陥ってることである。なので社会保険事務所は
 (実体が)法治主義ではないから正直者が馬鹿を見ている。社会保険
 庁の味方をする人や、一部の職員OBの弁は「社会保険に逆らって何
 か得があるのか?」の恫喝が、とにかく第一声であるが…。
 これらが厚生労働省や社会保険庁の無能力と人手不足なのかと言えば
 そうではない。今年10月からの労働保険と社会保険の保険料徴収のた
 めなのか社会保険事務所には、春から既に研修中の職員が配置されて
 いる。
 電子申請に至っては美辞麗句で説明しても、IT好きの正直者から、
 民間の手間と経費と紙使用増加で、社会保険事務所職員もが悪評する
 素人仕立ての申請ソフトシステムを使わせてと、道具は粗悪で動機も
 不純と評されても仕方がない電子集金制度だが。いずれにしても社員
 の個人情報を政府の使いやすいようにデジタル化して、不本意な増税
 (保険料は税と同じ)に協力するほど、民間企業はおめでたくない。
 厚生年金保険と一体である国民年金は保険料集金が市町村から社会保
 険事務所に変わった。が、ちなみに3ヶ月保険料の支払いが遅れると
 個人宅まで夜の8時を過ぎて(サラ金法適用外なので)督促電話が架
 かって来るようになった。保険料の集金体制と事務の電子化準備だけ
 は突出して早い。
 しかし中央官僚が笛吹けど現場が踊らずで未納率は37.2%に跳ね上が
 った。国民の責任ではない。悪人はいつの世も何処にでもいる。冒頭
 から数々の実態を示したが社会保険事務所が悪行を放置黙認し、権力
 的窓口行政を進め、正直者か馬鹿を見る実態が多発し、そこへ年金資
 金の使い込みで穴が開き、ここから国民の信頼感がなくなったのであ
 って、これだけの事を防がなかった厚生官僚の不作為なのである。証
 拠を一つ。年収1000万以上の国民年金保険料(1ヵ月13300円)未納者
 が20万人存在していたとの記者会見。これが調査差押能力が在りなが
 ら不作為で増加させ、悪行の見本を故意に作り上げた証拠である。
 とりわけ社会保険庁や社会保険事務所は保険料の集計集金、調査計算
 と年金保険給付計算の体制及びそのKNOW-HOWは世界レベルで信頼性が
 高い。標準報酬月額での計算方式とか税務署以上の倒産情報収集機煤@など、こと事務やお金に関しては民間企業は比較にならない超高水準
 である。「なのに」なのである。
 パート等の厚生年金加入問題、来年春から実行しそうだ。年収65万円
 以上が対象になると被保険者は400万人増加、週20時間労働の雇用保
 険被保険者と同基準にすると300万人との増加政府見通し。穴を開け
 た年金資金の穴埋めが唯一の目的である。東京商工会議所(山口信夫
 会頭)は7月10日、厚生年金の短時間労働者への適用拡大には、強く
 反対の姿勢を示している。「労務倒産」の恐れがあり、「企業経営を
 大きく圧迫し、結果として雇用を縮小させる」と指摘。社会保障財源
 や税制を含めた検討が必要であり社会保険の安易な適用拡大は行うべ
 きではないとの考えを示している。さらに、流通、外食産業界でもパ
 ートタイマーへの厚生年金適用拡大に反対する動きが加速している。
 パートタイマーを特に多く抱える日本チェーンストア協会、日本フー
 ドサービス協会は反対要望書を厚生労働大臣に提出した。雇用縮小、
 事務手続きの煩雑化など企業への過重な負担増が引き起こす悪影響に
 ついて訴えている。
 パート加入問題の水面下では机上論・現場論のこんなウワサがある。
 パートは妻の立場の配偶者が多く国民年金制度上の不備から年金手続
 き(3号被保険者)をしていない者が多人数存在するので、(5年10
 年)さかのぼっての「特別無料加入措置しますよ?」と、抱き合わせの
 「パート厚生年金加入キャンペーン」を実施するのでは?…ところが
 保険料不要のカラ年金期間を算入すると保険給付は増加で収支が悪化
 する矛盾を抱えることになる…と。また「女性の年金権」をことさら
 アッピールすることで権利意識の強い女性をパート加入のけん引役に
 仕立てて世論を動かそうかな?…ところが(試算によると)年金権を
 根拠に保険料を集金しても支給額はさほど増えず、被扶養者で無くな
 ると夫の収入が減る、離婚をしたときは夫婦折半の年金額では単身で
 の生活維持は出来なくなるので、…「権利は正当な金銭利益を伴う」
 と正論を主張されると「女性の年金権」はウソの表現になる…と。
 (政府や与野党の意に沿わない年金政策を提言する専門家は幾人もい
 るが、意に沿わないので審議会候補から外すし意見も聴かないのが実
 態。メールで意見を聞くが数量ではなく質の問題である。女性の年金
 権確立は妻のカラ年金期間を離婚とともに実年金とし離婚年太りにな
 らないようにした上で最低保証をすれば老齢年金離婚は防げ給付者数
 も少ないので財源も確保出来ることで解決する現実策もある)。あな
 たの意見も是非お寄せください。
 ここまでお話したがマスコミや世論のごとく、国の年金制度や社会保
 障制度は制度疲労したとはいえないのである。他人事のように機能不
 全したとも言えないのである。運営方針と組織方針を素人官僚や厚生
 労働省出向(なので素人)の財務省官僚が「間違えた」と言われても
 仕方ないのである。いずれにしろマスコミは蚊帳の外である。「A新
 聞やY新聞は無知だから調子に乗るなら記事が書けないくらいに行政
 情報を流してやらない」と脅かした職員が何人か居たこともあった。
 保険料集金や財源穴埋のために、なりふり構わずと判断されても仕方
 のない事態である。「資金をこう使って穴あけました。辞めます」
 「後任の私が正直者が馬鹿を見ないように責任持ちます」といえば、
 ほとんどの日本人は良識があるので年金保険料を払う国民であるのに。

 司法制度改革推進本部は、東京地裁の裁判官や労使双方の弁護士など
 合計14人の司法関係者からなる労働訴訟協議会を設置して、労働裁判
 を進めるに当たって、当事者の主張の出し方、争点の絞り込み、裁判
 期日の設定などが効率的に行われず、審理期間が長期化している実態
 を改善。解雇事件については運用ガイドラインで労働者の早期救済を
 図るとの意見も。これに対して日本経団連は、政府が進めている労働
 裁判制度の見直しに対する企業意識調査をまとめ、労働事件で裁判所
 を利用した割合は約4割で、そのうち訴訟の進め方や判決内容への満
 足は3割に満たない。不満の原因の多くは、判決までの時間が長すぎ
 たり、裁判所が労働問題に精通していない点を指摘している。
 労働組合には労働委員会、個人には紛争調整委員会があっせん機関と
 して存在する。どんな改革をしても裁判所となると訴訟も調停も対決
 の構えを取ってしまい、戦わなければ負ける。トラブルを煽って訴訟
 に持ち込む弁護士もいる。不安を煽って火に油を注ぐ事件屋も数多く
 いる。この弊害を防ぐ為にもあっせん機関が出来た。事業の現場で後
 日の人事管理や組織運営のことを考えると、斡旋や調停は最低限でも
 表面対決は避けられるので、現代日本社会では受け入れやすいと思わ
 れる。4月からの法改正で今までは予想できなかった、「一時的に労
 働条件ですれ違いがあっても業務ライン外であっせん」すると円満解
 決でき再び能力発揮してもらえ職場の人間関係は壊れないとの事例が
 何件も発生している。ここは、裁判所、弁護士会、労働委員会、労政
 事務所、紛争調整委員会の縄張意識(弁護士も不況で仕事確保に弁護
 士会としても大変な様子。委員会や労政事務所は職員の雇用と組織の
 存続を気にせざるを得ない。東京都労政事務所は権限が無くても実績
 と実力で有名)をこの際押さえて、視野を広くするのが先決ではない
 だろうか。

 さて個別企業の、これ以上のことは読者の皆さんで察してください。
 ご質問はフリー相談にどうぞ。全国の総務部代理店や専門的分野の社
 会保険労務士を紹介できます。
 2005年3月末までの経済景気転落期限まで希望は捨てずに個別企業ご
 とにみなさんがんばりましょう。なお、政権交代したとしても救済策
 は発動されますが経済回復策は不良債権も存在するので、何よりもア
 ジア経済戦争で「国破れてしまったけど財務省ありの政策」から突然
 の急旋回政策は出来ないので、落ち着いて腹を固めましょう。

 時代の変革期です。用いられる用語は新聞や会社によっては意味もさ
 まざまです。このURLに「辞書にない会社用語」を設置しています
 ので利用してください。質問のあった用語を記載しています。で、解
 からない用語もリクエストしてください。
 http://www.soumubu.jp/contact/yougo-index.html

2003/07/08

第15号

 株価上昇? 昨年夏に予想されていた3月危機・6月危機の反発のよ
 うな「波打ち現象」。日本経済は凸凹しながらも谷底向けてゴロンゴ
 ロンと落ちていっている。マスコミの一喜一憂をしり目に、これまで
 好調だった企業でも、4月から軒並み売り上げが低下している。
 そこで中小では一挙に、人員削減・リストラに手を付け始めようとし
 ている。ところが、全員解雇して再雇用と考えたものの退職金が払え
 ない。そもそも退職金原資が無くなっている。バブル期に節税のため
 に退職金引き上げの措置を行った会社はなおさらである。こんなこと
 から、決死の退職金問題が急浮上してきている。決死になるのは当て
 にしていた資産売却価格が予想以上に悪化している現実に遭遇してい
 るからだ。
 このような時、経営側に事業の将来ビジョンが無ければ、いくら代替
 措置を社員に提供しても、「どうせ辞めるのだから」と社員は退職条
 件闘争に入り、会社の資産の食い合いになってしまう。「将来がない
 場合」は、対話を求めれば感情問題を起こし、妥協案は値切りと受け
 止められ、按排(バランスを配慮)する措置は強行的と受け止められ
 る。
 反対に、将来ビジョンには若者は夢を抱き、中高年はそれを見て一肌
 脱ぐ。元より仕事意欲のないものは、日ごろと違って多くの者がこの
 際の退職を選ぶ。企業再生と言うと資金・債務整理に対策が傾きがち
 だが、社員への事業ビジョンの具体策の浸透如何では、成長分野進出
 で士気向上し、デフレ型業務遂行で収益改善も出来ている。
 特に労働債務の縮小は複雑なので、手遅れになる前に、その道の「外
 部専門家」に依頼するしか無さそうである。巷では目先の売上げのた
 めに好都合な経済分析を素人ながら吹聴しているが、実は2005年3月
 末までは経済を落とし込む仕掛けになっている。「店を縮めるときは
 表座敷から取り壊す」との江戸時代のことわざが生きてくるのである。

 役所へ提出する書類の、電子申請の準備が民間企業の中でもはじまっ
 ている。事業をやっていて一般的によく通う役所は、職業安定所、社
 会保険事務所である。雇用保険、社会保険の事務はどうなるのか?
 10月開始を前に、パートをたくさん雇用している事業所、労働集約型
 の会社、これらは理由があって、電子申請開始やワンストップサービ
 スをとても嫌がっている。事務を取り扱っている中小企業団体の中に
 も「パソコンが出来ない?」との口実で頑強にいやがっている団体が
 ある。これらのところは社内の事務管理を、労働者名簿、賃金台帳、
 雇用保険被保険者名簿、社会保険被保険者名簿など、あえてバラバラ
 別立てで作っている。事実パソコンは速度が遅いかつ瑕疵点検に余分
 な手間が掛かるのではあるが。さらには社会保険事務所の職員の代り
 に民間企業が給与・設備費を負担しての入力作業をなぜしなければな
 らないのかとの苦情もある。点検時間・出力時間まで余分に掛かる上、
 紙代印刷費まで民間負担だ。
 ところが、本質は事務手数ではないのである。年金制度・政府機関や
 官僚を信用していないのに民間企業は協力する理由がない。理由の解
 からない年金保険料負担増。年金加入基準が週20時間働くパートか年
 収65万円の雇用者か、いずれにしても前もってそんな個人情報を政府
 の使いやすいようにデジタル化して、不本意な増税(保険料は税と同
 じ)に協力するほど、民間企業はおめでたくない。今の社会保険行政
 では「正直者が馬鹿を見る」との不信の目で民間は見ているのである。
 役所は実態を非公開・民間も非公開。まるで役所はキツネ民間はタヌ
 キの状況である。そうさせてしまった官僚の責任は大きい。
 これ以上のことは読者の皆さんで察してください。ご質問はフリー相
 談に。

 労働基準法改正。全般的には解雇制限の強化がされたこともあり労働
 団体側の勝利となった。連合、全労連ともに「成果を得た」としてい
 る。(6月27日成立)。年内施行の予定。
 主な変更の内容は、労働契約期間の上限を1年から3年に原則延長。
 就業規則に解雇事由の記載義務化。裁量労働など。特に、解雇につい
 てはどういう場合に解雇されるのかを、読んでわかるように具体的に
 記載されなければならなくなった。社会通念として合理的理由も必要
 とされた。違反するとどうなるのかと言うと、毎月の給与と賞与を払
 い続けなければならず、5%の利息とともに差し押さえまで至る事に
 もなる。「解雇ルールの法制化」とは、裁判判決を待たずに、監督署
 の段階でも、職権濫用解雇無効の判断が次々と行われるとの意味。ま
 た政府が整理解雇4要件の使用者側への周知を付帯決議した。整理解
 雇の4要件とは、(1)経営上の必要性がある、(2)解雇回避の努力を行
 った、(3)解雇者の選定が合理的、(4)労働組合や労働者との協議を行
 った、というもの。

2003/06/10

第14号

 SARSの流行地域へ出張させるとなると労働法令ではどうなるのか。
 東京や大阪では危機管理セミナーが予定されているが組織管理や労務
 管理からの視点はほとんど無い。業務命令を聞かず出張拒否しても会
 社の懲戒処分は出来ない。使用者には安全配慮義務がある。無理無謀
 をして雇用者を流行地域へ行かせ感染したときは業務遂行性があって
 も労災保険がいったん適用されたとしても、不法行為となり損害賠償
 となる。現地へ行ってもらうには、雇用者の志願の形を取るしかない
 のである。さて社内SARS対策はと言えば「保健所へ電話してから
 病院へ」と聞かされても不安が増すばかりである。理屈よりも、社内
 で風評被害を防ぐには、「つば・鼻汁の体液感染」ルートや一般人が
 取り扱える消毒薬(80%エチルアルコール、イソジン、台所にあるハ
 イターの100倍水溶液の三つ)の使用法を特に会社が文書通知するなど
 して不安を取り去ることである。月額5万円、10万円とかのSARS
 手当だけの問題ではない。

 サービス残業解消に向け、6月と11月に労働基準監督署が重点監督月
 間を設ける。申告や監督歴などを優先して指導を強める。大手企業や
 管内の多人数事業所から着手される。厚生労働省が打ち出すからには
 産業界の内諾は既に取ってあるとのことであり雇用拡大・個人消費拡
 大にプラスになると判断するくらいのことは考えている。ところで、
 紛争調整委員会の労使紛争斡旋制度があるが、法違反を含んだ事案の
 斡旋そのものを拒否すると基準や安定の各署所へ通報が入り即調査に
 入る地方が出てきた。今国会での労働基準法の改正でも経営側の主張
 (解雇権など)は与野党で拒否され成立しようとしている。これが社
 会の流れのようだ。

 りそなショック。旧大和銀行は関西が基盤。マスコミが分からないか
 ら書かないことを一言。大阪地方では…資産がすべて担保に入って取
 られる物のない企業は借金返済額を10分の1とか20分の1に減額する。
 なぜなら、りそな国営銀行になったから。「上方商人」は「お金は物
 資を廻し物作りするための道具」にすぎないとの倫理観を持っている。
 借りたものは返せとのサラ金並みの屁理屈に対してもモラルハザード
 などとは意識していない。これが経済を優先する関西の事実である。
 関西では今年3月決算が税務申告とは裏腹に、前年対比30?40%減の
 会社がザラである。借金返済よりも日銭稼ぎの消耗品投資、「生活安
 定資金?対策」、経営指南役との付合い優先、と腹を決めた経営者ほ
 ど強いものはないのである。

 適格退職年金(要は優遇税制)廃止で401Kなどへの制度移行が保険
 会社や金融機関主導で進んでいる。社員とのトラブル多発である。こ
 の夏から秋は制度移行のセミナーがラッシュ。その業務に必要な人材
 (ファイナンシャルプランナーや社会保険労務士が対象)の養成講座
 が現在頻繁に行われている。ところが退職金制度の不利益変更は「退
 職金倒産する!」と言っても、従業員に訴訟を起こされると100%会社
 は負ける。規制緩和の「5/30の政省令」でも最低保証額を軸として
 いる。労働債務は一般債務より優先されるので差し押さえも弁護士が
 気軽に行う。松下電産も5月21日に訴えられた。この不利益変更問題
 は誰もが避けて通っている。厚生労働省は国会答弁でも不利益変更は
 駄目と言っている。保険会社のN社やT社は「私どもは御社の就業規
 則又は退職金規程が先ず在りまして、それに見合った金融商品を、お
 選びいただくもの。支払義務、不利益変更、受取額目減りに関与いた
 しません」と口をそろえて言っている。今、個別企業が抱える焦点は
 退職金倒産。401Kは中小企業がほとんどの約300社が現在の導入企業
 数。N生命の当面の契約目標は250社とかで超低低位目標の水準。大手
 企業は財務帳簿作成目的に401Kを導入することが多いと言う。中堅・
 中小企業で、退職金問題を形のうえだけでも解決しようと思えば、あ
 る程度の条件を考えて、必ず裁判や団体交渉の以前の段階で、有能な
 代理人に依頼して「あっせん」(都道府県の紛争調整委員会)に持ち
 込むしかない。

 労務紛争解決機構。この4月に代理人制度を認める法改正がなされた
 ことから実態の上で裁判外の道が開けた。大阪本町で、あっせん代理
 人(都道府県の紛争調整委員会の代理人)の国家資格と教育終了した
 10人が、受付機関を5月7日に設置した。この機構はもっぱら経営側
 の紛争解決に乗り出す。国の機関である紛争調整委員会で、労働条件
 変更などあらゆる労務問題をあっせん解決する。裁判などの対決を避
 け、当初から「あっせん」で円満解決を目指すことで弁護士や裁判か
 らの区別をつけている。必要となれば代理人団を組む。関西文化特有
 の、裁判所の判決は軽視する、怒ったら恐い、話し合い解決が商習慣
 ならではの方法などからして、大阪では依頼も名称も口コミで急拡大。
 「社内と言えども感情問題があり当事者では無理」「代理人を通じ公
 的機関へ非公開で持ち込める」などと好評である。人間関係や業務ト
 ラブルなど法律外に事案も斡旋の対象となる。夏から秋にかけての、
 リストラ、賃金切り下げ、退職金凍結など労務紛争が多発することが
 予想され期待が寄せられている。URLはこの下をクリック。
   http://あっせん代理人.com/

2003/05/06

第13号

 SARSのアジア経済とアメリカ経済への影響が注目され始めた。確
 かにショックではある。が、昨年のアジア経済戦争に負けた日本が中
 国経済の上位に返り咲くことはないのである。視察や観光案内にない
 現地の都市街中を知る事情通からすれば、この衛生インフラと労働調
 達環境は当初から織り込み済みのことで、その上の経済戦争敗戦認識
 なのである。当の中国経済リーダー本人たちは、病気で少し人間が減
 れば社会全般の矛盾・問題が解決して更なる経済成長ができると思っ
 ている始末である。この現実のポイントを知る日本の中国投資顧問会
 社が存在しないことも残念な話である。

 前代未聞の、労働行政。労働行政は、はっきり変わったといえる。
 雇用保険法が改正され5月1日から施行された。法案が国会に提出さ
 れて後、いつ成立し施行されるかによって、リストラの時期や解雇通
 告日を決めようと思っていた方が多かった。当初の予想は5月1日な
 のでそのまま念のために4月中に退職者を出した事業所は良かった。
 ところが、多くは社内事情や気の緩み、あるいは安定所付近からの10
 月1日説に振り回された。統一地方選挙状況で成立が左右されたとの
 ウワサもある。4月15日付帯決議つきで衆議院で成立。25日午前10時
 半ごろ参議院で成立。25日の夕方から「新制度パンフレット」が安定
 所で配布されている。厚生労働省WEBもミスを抱えながらもページ
 のトップに載せる。改正とWEBを知らせるメールがJIL労働情報
 が25日16時33分作成され即刻官民に一斉配信。土日をはさんで28日ほ
 ぼ全事業所に「新制度パンフレット」が到達。こんな一連の流れであ
 った。びっくりするのは、この段取り?良さ、参議院通過前からパン
 フを作成完備し後は配布だけと準備していたキップ?の良さ。IT化
 が進みイメージはますます変化するだろう。
  http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/04/tp0425-1.html

 個別労使紛争の斡旋をする紛争調整委員会の役割には、実際活用され
 てみると、目覚しいものがある。実例を挙げると仮払金を20数万円持
 ったまま退社して一切の連絡を絶って、その家族も取り合ってくれな
 い挙句、駄目もとの「あっせん」に応じて話し合いの窓口が出来たケ
 ース。退職金大幅減額問題で、入れ代わり立ち代り何人もが朝から夕
 刻まで幾度も、社長に面談に来ては堂々巡りの話し合いで仕事どころ
 ではなかった事態が、代理人をたて「あっせん申請」に入り、紛争調
 整委員会の事情聴取が事業所内で始まるや否や、業務は正常になった
 ケース。などなど。
 相手方を追いやってしまっては話合入口のきっかけすら出来ない。訴
 訟では相手が構えてしまい打開が計れない。ここを紛争調整委員会で
 道を開き、けっこう円満に解決できる手助けになっている。日本に無
 かった制度なので予想できなかったとは言え効果はおおきい。紛争調
 整委員会に引き出されて、悪行の居直り、仕事不履行の言い訳まです
 る社員はさすがに居ない。本人の不真面目やアイマイな態度で困る事
 案にも効果的である。
 ところで、司法制度改革推進本部は、平成16年設置をめざす労働調停
 制度の大枠を明らかにした。労働関係紛争を扱う新たな処理機関と位
 置づけ、最高裁判所が任命する専門調停委員が紛争解決に当たるとの
 こと。調停成立の見込みがない場合は、委員の意見などに基づき調停
 に代わる決定を積極的に行う考えらしい。やはり裁判所なので、斡旋
 とは異なり労使対決が前提となっている。弁護士としても「対決して
 戦い」その後「矢尽き刀折れ」調停に持ち込まないと仕事として成立
 しない。果たして「対決」が経営者や労働者の社会ニーズに存在する
 のでしょうか?切った張ったの対決姿勢は産業や生活を豊かにするだ
 ろうか。

 厚生年金へのパート加入?今の流れからすると、社会保険事務所は数
 年のうちに徹底させるようである。バラバラに流れ出る情報ではパー
 トへの適応はまだまだ先とか実態は未加入で逃げれそうに思いがちで
 ある。ところが、整理してみるとこうなる。15年前パートの社会保険
 加入を拒否する社会保険事務所は多かった。理由は保険料収支バラン
 スが合わなかったからとか。いま厚生年金資金は現在無いに等しい?
 とも…穴が開いてる?とも…年金資金運用悪用?。本年10月からは社
 会保険料と雇用保険料を電子申請によって一括支払してくれる政府に
 とって「ありがたい」事業所がいっぱい出てくるので集金の手間がそ
 う掛からない。週20時間働くパートは雇用保険に加入している。厚生
 年金も同じ加入基準で300万人の被保険者増だ。収入要件を考えると、
 パート時給相場=103万円÷30時間÷48週間だ。65万円÷20時間÷48週
 間=677円は大都市圏の最低賃金を超える。65万以上の年収パート加入
 とすると被保険者400万人増。2007年からの団塊の世代への膨大な資金
 支出には遠く及ばずとも年金資金の大穴埋めには積極的理由はなくて
 も魅力的財源なので「妥当」との審議報告が出そうである。パートの
 人件費総額も今から計算しておいたほうが良い。保険料追徴は2年分
 全額事業主負担になるので要注意。

 4月からの経済の落ち込みは激しい。経済統計を待つまでもなく肌で
 感じる。日本の産業を支えるあの部品メーカーもこの機械メーカーも、
 海外の代替が出来ないものを製造しているところも、ても資金繰りで
 ショートしそうである。さらに、アジア圏での経済戦争で中国とイン
 ドに負けたとの自覚で以て、日本にしか出来ない製品やサービスをや
 っている企業が資金金融不安なのである。約4兆円の個人消費消滅シ
 ョックによる6月以降の更なる落ち込みは給料の遅配までも随所で生
 み出すであろう。「月給日に給料がもらえてうれしい」との「喜び」
 の声を数十年ぶりに聞くことになるかもしれない。給与遅配の前に退
 職されると、退職金ショート+差押えのWで=民事再生を掛けるどこ
 ろではない。
 経済落ち込みや無秩序状態に対して労働関係法令の改正は遅く、まし
 て裁判所判例はほぼ昔のままである。さらに専門家でも間違いやすい
 ほど「時代についていけない企業」への負担急増や足かせの法改正が
 目白押しである。年金基金の脱退・解散とか、生保の説明責任を欠い
 た適格年金、これの廃止?だけでは焼け石に水だ。日本では、この70
 年間昭和恐慌以後は、問題を先送りすることで本当に儲かった。日本
 人の経営哲学や人生哲学はここから来ているのだが。差し当たり3年
 は政府に頼らず、自前で安心安全経済圏を相互に構築するのが良策だ。
 ITが無かったので同様とはいえないが江戸時代の信用創造方法は極
 端な教訓ではなさそうだ。現時点は、日本だけの製品・技能・技術を
 残すには当該企業が必要である。大切な企業で「社員の不満を解決し
 退職金を不支給」かつ「士気を落とさず」数年後経済回復兆しの見え
 たとき打って出る「準備を合法的」にする秘策の実行。ジェネラリス
 ト志向者の「そんな秘策信じられない」との質問への答えはこうだ。
 …人に言えない仕事内容ではなく、言われるがままの素人仕事でも無
 い。むやみに実行しないが条件がそろえば「つまずく前に腹をくくる
 事態が来ただけ」と専門家は自信を持っている。

2003/04/08

第12号

 サービス残業の摘発!監督行政ノウハウを開示
 東京労働局監督課長実名入りのインタビューを、旧労働省の専門新聞、
 週刊労働ニュース(全国の監督署や安定所に週刊配布)に掲載した。
 監督課長実名入りの記事を載せることは監督指導の教科書を公開配布
 したのと同じで、全国の監督官は手を抜くことは出来なくなる。
 東京労働局監督課長はサービス残業を7つのパターンとしている。
 3億円の時間外手当が遡及された金融機関の大手企業の事例も東京中
 央労基の話として載せている。
 (このメールの末尾に、7つのパターンと複数発覚の調査方法を掲載)
 東京中央労基第三方面主任監督官は「労働時間の把握を本人の裁量に
 委ね、時間外労働の申告が行われていないことをもって、労基法に規
 程する労働時間の把握管理の責務を免れるものではありません」と語
 る。
 この事例のきっかけは一枚の匿名投書。担当監督官は「投書一枚の情
 報提供…臨検端緒として軽んじることはありません」とのこと。監督
 行政の変更にも気づかず「どうせ来ない」と高をくくっていた会社担
 当者がいたにせよ、これは真にお粗末。
 このようにパターン化したり実例を示すことで、経験の浅い監督官の
 調査の実効向上に役立たせようとするもの。また監督官の労働組合
 (全労働)は、行政の手続きを正確にすることで国民の信頼を得ると
 の考えのようで、サービス残業の監督行政では監督署内では労使一丸
 となっているようだ。

 個人と会社の労働問題紛争のあっせん機関(紛争調整委員会)で、プ
 ロの社会保険労務士が代理人となれることになり、会社も労働者も
 「あっせん制度」を本格的に利用できるようになった。労使紛争が訴
 訟や弱み追及を覚悟するばかりでは無くなった。さっそく大阪では使
 用者側から退職金凍結紛争の「あっせん」が十数人の社員対象に申請
 された。労働者側の利用が多いと見られるが使用者側も大いに活用す
 る様だ。事業所内の私的自治に収められていた労使関係は個別個人の
 トラブルについては労使とも社会システムに頼った解決を望む声が広
 がりそうだ。
 ところで、あっせん代理人の養成セミナーも初めて4月12日(土)大
 阪で開催の予定であり、これも盛況である。この代理人グループは電
 子掲示板でノウハウの一部公開までしている。

 就業規則、36協定の「本社一括届出」が、可能に
 2003年2月15日付の通達で、内容が同一であるときは、就業規則と36
 協定を本社のある労働基準監督署へ必要部数(事業所数分と控え用に
 1部)と一覧表を出すことで届出が可能になり、事務の手間が省ける
 ことになった。但し、提出先の監督署が配送サービス代行をしてくれ
 るようなもので法律の「事業所単位」の概念が変更されたわけではな
 いので注意してください。何部も提出するときは、前もって監督署と
 相談したほうが無難でしょう(現場の監督官は不案内のときがある)。
 なお、受付ゴム印は、各事業所の分は一覧表に押印とのことです。日
 経連が旧来から要望していた企業単位届出の主旨は一貫して無視され
 ている。

 年金改革? 401Kの迷走! 社会保障や年金の専門家が政府の中核
 に配置されていない。これは意見の相違ではない。あまりにも基本的
 知識と実 務を知らなさ過ぎるのである。そこへ、大手企業の人事担
 当に圧倒的シェアを持つ戦前からの有名な労務専門R誌で年金と保険
 料シミュレーションの基本的マチガイをした。150万を超える賞与額に
 すると保険料節約になるというマチガイだ。これは保険料の標準(報
 酬月額または賞与)額制の知識が無いのだ。知識が無いと断定出来る
 訳は、標準額制は政省令以前の日本の年金計算の基本的枠組みであり、
 シミュレーション表で8箇所も同様のマチガイを起こし、[注]2で錯
 誤錯覚の解説にまで触れ、とても社会保険労務士の執筆したものとは
 考えられないのである。
 私の言いたい問題はここからである。R誌のマチガイを発見した人が
 少ない。社会保険事務所への問い合わせも少ない。食い違いに気づい
 た人が少ない。このメルマガ前回号の「まさかの話!」に関心を持っ
 ていた方が発見してくれた。日本一の権威を築き上げたR誌先輩記者
 の努力も空しく、R誌の閉鎖的な編集は先週でも「数字のミス」と答
 えている程度の苦情件数なのだろう。大手企業の人事担当は年金に関
 心が無いのか、知識が無いので読めないのか、世間が官僚のウソに振
 り回されるのも納得できる、お粗末な民間の実態である。なので、知
 識のある方、その立場にある方、がんばろう。

 不良債権処理策が昨年10月末から本格的に動き始めた。不良債権の最
 終処理の本格化である。これに伴い、これから景気は大幅に後退し、
 企業倒産リストラ頻発、失業急増となる。日本は、企業と労働者に技
 術力又は技能があるので世界経済に向けての底力はある。だが技術力
 又は技能を取りまとめ組織してきた企業が持ちこたえられない。潰れ
 るのである。政府がこの3年間、景気を落ち込ませるので、技術力又
 は技能の取りまとめを再組織するしかない。今は3年後の恐慌脱出期
 に踊り出れるかどうかが企業戦略の焦点である。

2003/03/04

第11号

 まさかの話! 厚生年金保険料の仕組みが変わるが、同額の保険料で
 も年金受取額に差が出る。4月1日からの厚生年金保険料は賞与から
 も同率の保険料7%弱が控除となるが、約1千万円の年収では、賞与
 の無い人は年金が減額される。50歳の人で試算すると、無賞与を10年
 継続すると月額1万1千円ほど少なくなる。これは社会保険庁が年間
 賞与を「3.6ヵ月」と仮設定し、賞与がこれ以下で賞与保険料減が生じ
 ると支給年金も減額する仕組にしたため。年間賞与は「3.6ヵ月」を超
 えても年金は増えない。役員報酬は年金減の直撃。年俸制は12ヵ月と
 15.6ヵ月で年金差額の変化である。このことは知らされていないも同
 様で、あなたの会社では対策を打ちましたか? 同額保険料なのに矛
 盾した話ですが…。

 倒産企業の元従業員の訴えに対して、社会保険審査会は「使用されて
 いた事実がある」として、遡って保険の加入を認めた(平成15年1月
 31日付社審発078号社会保険審査会裁決)。
 Y社会保険事務所は破産管財人の加入届(資格取得届)の受付をも拒
 否したもので、従業員らは社会保険事務所の怠慢として遡っての加入
 確認申請を行った。法律では翌月の賃金支払いより後は保険料を被保
 険者から遡って徴収できないので、約2年にわたり加入を認められた
 人は、2年分の保険料納入の必要なく、2年分の国民健康保険と国民
 年金の保険料も返還されることになった。

 支払い振込先の銀行口座が解約されている。これを知らずに送金する
 と振込料以外に手数料をとられる。(M銀行で2000円を送金。420円+
 630円)ところが、この大阪人は「ATMで引き受け表示が出た。手数
 料と言っても約款の表示が無いので、譲ったとしても630円払わへん!」
 と金融庁へ行政指導を求め、銀行とも交渉。銀行も約款の表示を欠い
 ていた為、4回の電話やり取りの上、非を認め無料とした。これから
 の社会を示唆するネギリの実態? 或いはネット社会での約款の形骸
 化?(約款とは料金や内容の契約規定みたいなもので明示義務がある)

 ハンガリー国のIT産業インフラの様子がNHKで放映された。100メ
 ガの光ファイバーではない。151メガのレーザー通信である。設備費は
 格段に安く、速度は1.5倍である。例えば、日本では三角点と言うのが
 網の目のように幾つもの山の上にあって日本列島などの伸び縮みを測
 るなど地図の測量をレーザーを使い何十年も前からやっている。三角
 点の頂上は少し平地になっていて樹木も伐採してある。…NTTの光
 ファイバー布設工事などは明日にでも中止してほしいくらいだ。

2003/02/04

第10号

 今年の1月半ばになり、売り上げ・販売・受注に目途の出てきた企業
 と、低迷困惑の続く企業とにはっきり2極分化して来たようである。
 日本はアジア経済戦争に負けて、今や中国やインドの下位にある。こ
 れからは超高級技術製品と高級技能サービスの2つで世界に羽ばたく
 道がある。この「目途」と「低迷」の差異はどこにあるのか?(後日
 分析してメルマガに掲載します)。とりあえず。

 退職金のためにと生命保険会社と適格年金の契約をしている企業は多
 いが、昨年春ごろから生保からの一斉「解約アドバイス」が行われて
 いる。専門家が詰め寄ると生保側は止めてくれとは言ってないと開き
 直るが、相手が社長になると生保はどこでも強気。私たちが何社かの
 相談に乗ってカラクリの概略が分かった。今話題の予想利率とは別の
 事態であった。
  《このメルマガ末尾↓へつづく……。》

 「病気と貧乏は同居する」。70年前の昭和大恐慌と比べると、今の経
 済指標は極端に悪い。ところが、悲惨さの少ないのは「人類の知恵と
 良識」の経済政策が活きているからなのである。70年前の「借金の保
 証人で破産」「騙されて田畑を取られた」などの話が、現代まで「こ
 とわざ」として残った。では平成恐慌ではどんな特徴があるのだろう?
 つまり、**マスコミでは社会経済情報が入らない→知らないうちに経
 済から取り残される→それも経済と世間から取り残されても自覚が無
 い→なので現実を発見するたびに不安ストレスを感じ精神的ダメージ
 を受ける**。ハッとしてしまう。「人+もの+金」の70年前の発想に
 加えて、現代は情報(特にインテリジェンス)とノウハウ(著作権問
 題がこれである)がとても大切になった。平成恐慌克服は、「情報&
 ノウハウ」を経営管理できるか否かに掛かっていそうである。

 介護職員のサービス残業で社会福祉法人の理事長が逮捕。東京羽村市
 で。労働基準法違反(不払い額1億円余)との報道。残業不払での逮
 捕はめずらしい。逮捕されるのは、脱税も1億円、賃金不払も1億円
 と見てよいだろう。但し、賃金不払額とは過去2年の累積金額を計算
 するので、月額四百万強が2年で累積1億円となるから要注意。

 経営管理手法の『発見‐開発』……ノウハウの蓄積は属人的で企業で
 の科学的管理は不可能とされてきた。管理職や技能者の職人性として
 蓄積計画に手が付けられる事もなかった。ところが、人事管理や経営
 とは畑違いの財政学の大学教授がこれを発見していた。「ノウハウ蓄
 積のプロセス」として私どもが企業向けに研究開発した。それを今月
 公開する。私どものHP【辞書にない会社用語】で、「の」をクリッ
 クしてください。
   http://www.soumubu.jp/contact/yougo-index.html
 〈このページには他にも、IT失敗の判断基準、売れる商品とは、管
  理と目前の仕事、芸術性(仕事・商品で)、サービス、新商品とは、
  衰退期(企業の)、問題点の把握、などなど経営管理・業務遂行・
  企画計画に使用する概念が便利に説明されている。このほど44件追
  加しています。〉

2003/01/07

第9号

 本年は、日本型リストラの柱である人件費の切り下げを狙った法律の
 改正施行が盛りだくさん。労働基準、雇用保険、労働者派遣、職安、
 健康保険、厚生年金、個別紛争解決促進法など。ここまで来ると、確
 実社会は変わる。個別企業の風土も変わる。1年たつと、当たり前の
 ごとく社会に定着するが、時代を見据えて、いかに先手を取るかで人
 件費が天国と地獄になる。

 日本の資産は1400兆円。借金や不良債権は1000兆円。通貨価値を数分
 の一にしてしまうHiパワーインフレをして借金棒引きするか、又は企
 業や個人を順に破産させて個々に不払にするか…。この程度の政策だ
 からアメリカ系ユダヤ資本は資産の買い付けに来ている。リゾート法
 適用第一号の宮崎シーガイヤは、投入2000億円、売り200億円の破格値
 だったので、外資系に「第三セクターが安い」とのウワサが立ってし
 まった。官僚の商売だから、これで相場は決まったも同然。国内の至
 る所に虫食いの様に外資が入り込むのは覚悟の上だ。とりあえず個人
 も民間も借金で下手を打たないように頑張ろう。3月と6月の経済危
 機は(第7号既報)節目となる。

 アジアでの日本の経済的地位は極端に低下。重厚長大産業、軽工業、
 コンピューター関連ともに中国とインドに物量も人材も負けてしまっ
 た。 無能な官僚のおかげで国際化は失敗! なので、次は a.世
 界中を相手に付加価値の高い商品とか b.世界相手のサービスに的
 を絞ると良い。教育、福祉、環境などの背景産業も欠かせない。イン
 ターネットなど世界への流通手段も必要。技能者と技術者を育てるに
 は労働分野へ先行して投資が大切である。個別企業も同じ事。本年は、
 悶々と惰性でやっている場合ではない。官僚には唯一「国敗れて財務
 省あり」とならないように期待するのみ。

2002/12/10

第8号

 今年の賞与の特徴は、3万、5万、10万の金一封の定額もさることな
 がら、決定時期が遅れていることである。来年への不安が先立つのと、
 ボーナスの融資がとてもきびしいところに原因がある。

 セーフティネットといわれるが、パート、アルバイトの割合が増えて
 いる中で、多くのところが雇用保険加入はしていない。小さな業務請
 負会社と専属契約している場合も保険加入はほとんどない。官僚の考
 えるセーフティネットとはこの程度のもので、個人消費を増やす上で
 も、法の主旨である治安対策も、「間の抜けた」ままである。労使喧
 嘩未然発生防止、ナゲヤリ的労働防止、解雇時の収入確保にギリギリ
 のところで、雇用保険だけは、現に役に立っているのである。

 年金改革の案がいっせいにマスコミ報道された。ところで最も前提と
 なる加入実態は公表されない。ほとんどの事業所が強制加入と言って
 社会保険を止められないはずだが、中小企業は「お金が無いから脱退
 します。国保と国民年金に入ります」と言えば即やめられる。都市部
 の社会保険事務所で起こっていることだ。社会保険労務士に頼まず脱
 退手続きをすると良いらしい。数千万円の保険料を滞納している会社
 は無数にある。社会保険事務所は「倒産する!」の言葉に弱いので集
 金担当は滞納の金額確定さえすればもう何もしない。保険料の減らし
 方も教えてくれる。細かいことに出費になる被保険者は事実をごまか
 してでも加入させない。30年前は極端な赤字企業とか経営の不安定な
 業界は「任意適用」の役所独自用語を乱用して排除してきた。この手
 法なら黒字転換するのは言わずと知れたこと。なぜそうしないのか。
 昔…財政投融資に使う厚生年金資金を増やす目的があった。その後…
 年金資金を不良債権にした。今…マトテ返す(原状回復)ために年金
 改革が必要なのだ。年金では正直者がバカを見ている!

 物の製造業務、いわゆる工場への人材派遣が、いよいよ認められる状
 況だ。派遣社員は社会保険と雇用保険加入が派遣に当たっての条件だ。
 今まで業務請負だった場合、その多くは非加入だ。派遣に切り替えた
 場合給与の14%ほどの粗利益が下がる。料金アップ又は手抜きが生ず
 る元である。業務請負社員は多くが国民健康保険は無収入者保険料の
 月額千数百円、国民年金は未加入だ。ところが派遣になると給料の14
 %ほどが控除される。いくらなんでも急な話で収入減は大きすぎる。
 ところが、官僚たちは派遣先の常用労働者化を図ろうとしているので、
 民間人のマイナスなど何のその、労働力の国家統制のほうが大事なの
 である。何の思慮も無く派遣対象業務拡大と言ってきた派遣業者の足
 元はすくわれてしまった。よく考えると独立性のある業務請負の方が、
 将来ともに安定している。

 特殊法人、地方自治体の人件費削減が進められている。ところが実態
 は外注費への帳簿の付け替えである。人材派遣と業務委託(請負)で
 直接人件費予算が減れば良いと言うわけだ。官公庁も労働者派遣法が
 適用なのに対象業務や期間を無視する人が多い。……この際、民間の
 方が労働力の品質が高いので、民間で受注しよう!

2002/11/12

第7号

 解雇ルールの労働基準法への法律明文化への政府の意図はどこに???
 民間の現状はこうだ……。整理解雇の四要件(経営悪化、解雇回避努
 力、公平解雇、説明納得性)を満たすより、民事再生の方が簡単であ
 る。期間契約雇用者が四年目の雇用に突入すると60歳まで雇ったこと
 になるのだが、三年も雇う予定が立たないのが現実である。コミュニ
 ティユニオン(合同労組)でトラブった場合、パートで100万円、社員
 で300万円ほどの解決金が必要である。地位保全の裁判を起こされると
 70万円持って専門の弁護士事務所に会社が駆け込まなければならない。
 着手金が50万円の弁護士は敗訴の覚悟が要る。労働者側弁護士は、東
 大や京大の学生現役司法試験パス組の宝庫であり、事情による10万円
 着手金後払いはザラである。解雇を撤回して組合員がひとりでも残る
 と団体交渉でプロを相手にすることになる。労働組合には刑事免責、
 民事免責をフルに使った行動が出来るので会社には「無視の仕様」が
 無い。労組に、たいがいの事をされても監督署、安定所、警察でも結
 局は手は出さないことになっている。…これが現実。
 昔々の労働省には企業育成の発想があったが、今は「事なかれ主義の
 官僚統制」で民間を子ども扱いしているとしか見えない! 希望退職
 を募り3年分の年収を退職金に上乗せして10年分の人件費を払わなけ
 れば7年分お得なんてな単純発想は今では通用しない。
 事業の柱と会社の石垣は築くのには何十年もかかる。

 労働力の切り替えが進んでいる。二つの流れがある。ひとつは、パー
 トや業務請負。二つ目は最近芽が出始めた個人請負(委託)とかSOHO
 である。個人請負は契約の名称に関係なく指揮命令、専属性、時間管
 理の順で労働者かどうかの判定を下される。現に条件付出来高性労働
 契約は存在している。SOHOはスモールオフィス・ホームオフィスとい
 ってるが、昔ながらの内職そのもの。専門職業のプロは「事務所」を
 開く。実態把握は必要だが研究は既に終結している。厚生労働省は家
 内労働実態調査として発表している。所得は労働に対する工賃なので
 ある。世界に目を向けてみると、個人請負と家内労働(SOHO)はILO
 (国際労働機関)で10年も前から討論されている事項であり、今にな
 って注目される背景には、日本での労働力調達と労働の工程管理の後
 進性によるものがある。

 イラク戦争で景気はどうなる?… イスラムの文化・社会・経済への
 進出が出来なかったアメリカが貿易や資本進出したいだけのこと。と
 冷静に見てみれば何がどうなっているのか良くわかる。その点、今の
 日本は経済進出し放題である。13億人ほどのイスラム地域への「アメ
 リカ経済進出の岐路」ではあるが、アメリカを先頭に先進国と言われ
 る国でイスラム教が激増している事実は見逃せない。

 来年の日本経済の行方… 政府は産業育成再生ともに対策をしないよ
 うだ。内需拡大もしない。この政策を専門的には新古典学派というが、
 実は100年前の幼稚な理屈そのもの。経済恐慌は金融に及びそうな一触
 即発。三月は年度のしわ寄せが出てくるので経済危機がくる。六月の
 危機はとても厳しい。健康保険、雇用保険、年金、介護保険などなど
 個人消費減少で直撃。その額は四兆円弱となる。今の経済力だと、97
 年橋本消費税5%のときの3兆円個人消費ダウンの際の、数倍の経済
 不安を生む。これは会社の売上を激減させる。
 ことあるごとに、多くの年寄りや年金生活者は「私たちを政府が見捨
 てることは無い」と発言する。「子供たちはかわいそう」と言う。こ
 れだけ口を揃えて言うのには、戦前からの人生経験がそうさせるのか
 もしれない。「国破れて破れて、財務省あり!」なのだ。

2002/10/08

第6号

 ペイオフ延期は、日本経済の相当な低迷の証拠。
 ところで政府のデフレ対策とは、単に通貨供給量を増やして通貨価値
 を目減りさせるだけのようだ。

 社会保険料と労働保険料をまとめて徴収するとか、政府の電子申請の
 来年実施、ワンストップサービス…など、一見素人目には便利な改革
 やIT化が進められているが、よくよく研究してみると、企業経営に
 とっては損な話が散らばっている。さらにインターネット詐欺で銀行
 口座から預金が消えたりのトラブルは続発。今の法律からすると、銀
 行は責任を取らないことになっているので、取られ損!…。
 政府までが集金第一指向になってしまって、本来の政策目標である国
 内労働力の安定供給が危ない。先ず採用のリスクが増えて、事業には
 痛手だ。国の管轄する保険料は税金。なのにリスクは民間に?

 国内産業育成策や輸出拡大策が成果をあげないうちにデフレ対策とし
 て通貨価値を落としたときは、国内1400兆円の「貯金など」に消費を
 頼らざるを得ず、瞬間消化型の「サービス業や商品」が幅をきかせて
 いる現状の社会では、売れる売れないは、消費者の「快?愉快か不快」
 に頼ることになる。
 とすると、労働力の雇用形態は瞬間消化型の労働力を増やすことにな
 り、採用には、消費者が「快?愉快」とするキャラクター能力が重視
 される。事業の労働力戦略は変化する。民間のメリハリと底力が肝心
 である。

 ASP方式の社内ネット構築商品完成。オーダーメイドで費用は百万
 円以内。社内運用ノウハウ積み上げ方式は、営業販売ノウハウや会社
 組織運営を知りつくした専門家によるもので、国内に同様レベルの商
 品は見つからない。現在パッケージソフトやパッケージASPは使い
 物にならず、700万以上の投資及び運転管理者まで必要なERPからす
 ると、格段に進歩して、便利になった。
 <参考サイト→ http://www.soumubu.jp/contact/free/f005.html >

2002/09/03

第5号

 人事院勧告。初めて月例給をカット。国家公務員の年収は四年連続ダウ
 ンしているが、賃金の基礎となる月例給カットは初めて。今回は平均年
 収は627.4万円で15万円の最大引き下げ。

 ネット系ベンチャー企業、倒産多発(帝国データ)。この業界は倒産に
 いたるまでに消えて無くなる会社が多い。手形を切れる等の事業規模に
 成長していた企業が、いま倒産に至ったと判断するのが正確である。

 社内ネットが期待どおりに動かない初歩的理由は、
  1.フリーズ…続発するが対処できない。
  2.ダウンロード…これができるとHPからたくさん情報が収集できる。
  3.コピー貼り付け…HPやメールの記事が他人にメールすぐ出来る。
  4.疑似ウイルス…怖いからインターネットに接続できない。
 の四つにあることが分かった。
 「社内ネットを動かしている」と言っていても間接部門は全国どの会社
 も、ほぼ失敗状態である。原因は、コンピュータ技術者の多くが職人気
 質で人を教育できない上に、企業の組織形態や組織運営とは縁が無い職
 人たちに期待をかけざるを得なかったからである。とりあえず解決の光
 が見えた。

 食の安全と環境問題に無頓着な企業は、経済恐慌なので、官がつぶしに
 かかり競合会社が追い討ちをかける。ある漬物S会社の男性お客様係は
 「疑えばきりが無い」と原料の中国野菜に不安を訴える電話に対して居
 直ったそうだが、官僚的ピラミッド型組織に生きる社員としては当然の
 発想であり対処である。その考え方は現代のマーケットとは相反する。
 そもそも官僚的ピラミッド型組織はお客の声に耳を傾ける目的は持ち得
 ない。マーケット重視の組織に形を変えない限り誰が担当してもいずれ
 は再発するのである。

 ところで、国内総生産GDPは年間500兆円くらい、前年対比は取り上げ
 られても総額が分からないではないか! 借金のうち利息を払わないも
 のが不良債権なのだが実は150兆円あると言われている。

2002/08/06

第4号

 小企業も大企業も恐慌から脱出するには、?多国籍企業になること。
 ?ITで武装すること。?生産システムを改革すること。の3点だと…。
 発明や特許より、いまは抜本的マーケッティングの新商品が現実的。こ
 れこそ総務部門の提起する経営方針草案ポイントとのこと…。北欧諸国
 やイタリア地場産業は、その点で進んでおり、だからこそ日本の市場を
 ねらって進出して来ている。ちなみに70年前の恐慌のときは如何に?

 昭和大恐慌のときは、多国籍化と生産システム改革で克服しようとした。
 当時も日本製や特産品を米英欧に輸出していた。フォード自動車を話題
 にテーラーの科学的管理法での労働生産性Upや、労働力の計画養成教育
 で販売技能、マーケッティング、生産計画が取り入れられた。今の百貨
 店や商店街の原型である。新製品を大量に安く大工場で作る原型が出来
 た。ところが、その当時、政府首脳を陸軍などに握られてしまって経済
 発展は頓挫。と昔の教訓。

 政府の構造改革は経済は二の次。財務省の財源維持が第1になっている
 ところからするとペイオフ延期は当然のことかも。来年6月からの経済
 深刻化を政府は予定しているのか? 銀行融資枠の状況からするとリス
 トラ資金が危険。退職金もアブナイ! こういうときは重点成長産業へ
 の資本と労働力の集中が大切とのことらしい!… そしてさらに、
 「今の日本では、中央の政策決定者と現場の間の理解が不十分。その原
 因はコミュニケーション不足。国家公務員倫理法の弾力的運用などで、
 コミュニケーションを円滑にするべきだ」(井植敏・三洋電機会長7/4)。
 この発言は、政府が実質的に民間の声を聞いていない現われではないの
 か。

2002/07/02

第3号

 東京経済は人が溺れているようなもの。景気底打ち? といっても地方
 は海の中。大陸棚も日本海溝も同じ海の底。これから3年間は現状のま
 ま=政府見通し。大手企業の固定費不払。労働力大移動も進行中。大恐
 慌である。70年前の昭和大恐慌のときの、民間の脱出策にヒントが…。

 労働基準監督署の労働条件調査が相次いでいる。政府内部で労働基準監
 督官は仕事の実績が少ないとの批判が、昨年出たとたん、検察への書類
 送検、是正勧告が増加しているようである。火のないところに煙は立た
 ずで、労働条件調査をすると何らかの是正勧告が出る。労働基準監督官
 は司法警察員なのだが、調査動機不純により半身に構えている監督官が
 多いのか、調査技術が甘いのか、結構イイカゲンに終わっていて、会社
 の担当者はホッとしているのが、結果としては大半である。ところで、
 昔は、労基署というと「強い者の味方」とのウワサがあったが、いずれ
 にしても名は体を現していない役所である。

 日本版401K、8ヵ月後の5月末でも105企業9万人の低導入率。1000人
 以上の会社は20社しかない。厚生労働省の思惑は大ハズレ。そもそも
 厚生年金保険の運営で大失敗をした厚生省の安易な代替品として米国の
 401Kをマネしたようなもの。「米国は資産目減り」で、日本では特別な
 会社以外は冷たい視線を送っている。

2002/06/04

第2号

 来年度からは賞与からも社会保険料が引かれる方向。そのために、ほと
 んどの会社が来年からの賃金体系を見直しに着手。そこへ、5月18日大
 阪地方裁判所が「年俸制でも時間外支払え」との判決を下した。
 経済恐慌の今、営業販売といい生産流通といい、メリハリのある経営方
 針が求められデフレ時代の利益の源泉になっている。自己負担率が3割
 もお忘れなく!!

 落ち込む経済、進む官僚統制!! 人材派遣業も官僚統制への道か!
 人材派遣健保組合の設立? 業界、業者、周辺団体への行政指導などな
 ど…。労働市場内での派遣会社とスタッフを正規社員の周辺常用労働者
 に組入れる官僚統制をされつつある。厚生労働省の雇用政策の下請負で
 は、事実上営業利益が激減するなかで、民間業者としては先行不安!小
 規模派遣会社や役所の外郭団体で公務員よりも高給与の社員は存在する
 のだろうか。しかし、昭和61年に私どもの発案した「業務請負」形態
 は、今後とも将来に向かって健全の様である。

 いずれにしろ、約70年ぶりの経済恐慌で経済構造大再編。昭和大恐慌当
 時は長引く不景気と言っていた。今は長引く不況である。今も口が裂け
 ても恐慌とは言わない。デフレ??。昭和大恐慌の後、すぐに…。百貨
 店は今のような業態になった。経済は大量生産の生産体制を整備し始め
 た。売買の基本である、商法の大改正をして今のようになった。
 総務、人事、経理の、今のような概念は、このとき考えられた。

2002/05/08

第1号

 財政難のせいか、いくつかの健康保険組合では、扶養家族の収入制限を
 厳しく設けて、中小企業の入っている政府管掌健康保険に比べて、扶養家
 族の排除をしている。年間130万円の収入の取り扱いであったり、個人
 のプライバシーに踏み込み届を出させないよう仕向けたりの疑いがある。
 厚生労働省の行政指導も受けないようである。近頃の健保組合は脱退分担
 金があり政府管掌健保と比べ条件が悪くなってきている。