2025/02/04

第274号:雰囲気をつかみ、準備着手

<コンテンツ>
経済経営コンパス・ナビ
トランプ大統領の、言動や政策が解読できないTVのお粗末さ
 __トランプ大統領の、言動解読(推察)指針
IT業者系に巣食う、狸タヌキや狐キツネの悪行
「バカ」とは、科学的には、どういった定義か
      その特徴・本質を、世界はどうとらえているのだろうか。



§経済経営コンパス・ナビ(総務部門は経営の情報収集参謀です)
①日米交易は米国の“自由・平等・幸福権”の“抵抗権”に晒される。
 ②トランプ新政策は、3月末にかけ、目白押し発表。一喜一憂しない。
  ③その米国“抵抗権”が行使され、日本のタテ型組織は負ける。
   ④日本の今:終戦来の刹那さの風潮は
     米国“抵抗権”の強さの前に、その刹那の多数は寝返るぞ。


§トランプ大統領の、言動や政策が解読できないTVのお粗末さ
トランプの大統領当選直後から、日本のTV報道とかコメンテーターは、
一挙に発言内容が変質した。米国のバイデンとかオバマ流の“表面ヅラの悪罵(あくば)・罵倒(ばとう)に似た、屁理屈や知識偏重(主知主義)の論理構成が目立って仕方がない。つい昨年末までは語っていた経済や社会政策論が、彼彼女ららの口元から消えてしまった。
いくら、トランプ当選直前まで主流であった、米国民主党系風の論評を持ち上げて掲げて、TVやマスコミ業界に売り込みを掛けて来たところの、識者や経済学者の類だとしても、こういった下世話な突然の変質には、ジャーナリストとか学者としての、論理構成の根拠が見受けられなくなった。そう受け止めるのは私だけではないのだろうか!?
マスコミに呼んでもらおうとすれば、それこそ『忖度が重要』なのは、筆者の私も重々承知をしているが。だとしても、コロナ禍~ウクライナ戦争~国際金融グローバル経済の破綻といった、社会の激変時期から激しく始まった、スポンサーへの“受け狙い”&“忖度・ポピュリズム”といった,“報道やコメント・論評”には、開いた口が塞がらないのである。
「そこまで地に落ちるか?」と。視聴者の頭が混乱するとか、意味不明と無理解に至る事は、極めて普通である。そして確かに視聴者は正常であるのだ。ジャーナリストや識者や学者の、彼彼女らの倫理観(忖度・邪心・無知)の水準を疑ってしまう。

①アメリカのトランプ大統領について話している、ワイドショーやニュースでの会話とか話での、事柄の意味が理解できない様子が、日本風の視野狭窄に陥った評論家や経済学者と称する人たちの報道解説に於いて、著しく目立っている。そう感じ取る視聴者や人は多く、それはまた、今現在の日本国内で常識的に生きている人たちにとって、テレビのワイドショーやニュースでの会話とか話とか解説といったものが、概ね、何が言いたいのか解からない事態を招いている。それがたとえ、TVワイドショーやニュースでの会話とか解説であっても、評論家や経済学者そしてジャーナリストに至るまで、この“総務部メルマガ”の著者の私も含め、それなりの深い調査とか裏付けを背景に、その社会への責務は果たすべきなのである。~そこでは、専門家として知的な水準を維持することが、極めて重要な倫理の柱となる。決して個人的な視野の狭さとか、好き嫌いとかの恣意的な話題に終始するべきではない。それなりの専門家としての果たすべき職業倫理である。
②かつ、経済学などを、学んだことも無い庶民の多くが受け止める認知とか感覚とは、そういった日本の視野狭窄の評論家や経済学者が、「トランプの性格とか性癖の悪口とかの批判ばかり」を述べて、本来の解説をしてはいないと、多くの視聴者が口を揃えて述べるまでもなく、実際(むTVとか番組離れが激しく)、そのような感覚を受けとめ認知している状況であることは間違いないのだ。
③そういった視聴者感覚を、筆者の私も共感し受け止めている。筆者のように、今日まで半世紀以上にわたり、現:職業をしていれば、“幅広く奧を深めたインタビュー”を行うだけで、そういった日本国内の常識的な認知とか感覚とか、視聴者の気持ちを察することが出来る(これも筆者の職業能力であって、この能力が無ければ私筆者は、とうの昔に今の職業は廃業している)。
更に、もう少し深くまで推察すれば、多くの報道番組でも、「トランプの性格とか性癖の悪口とかの批判ばかり」を、評論家や経済学者と称する人たちは述べている。その場には、ほぼ間違いなく、その出演契約条件として、そういった結果をTV局側は求めているのだろう。筆者もテレビ番組出演の経験は幾度もあるから解るのだ。TV局側は「視聴者の解る程度と論理(理屈の構成)にしてくれ。」とか、「“思惑”とか、“性癖”を混ぜた話が喜ばれ信じるから。」といったアドバイスを、少なからず言ってくる。出演者がこれを無視すれば、テレビ局側は視聴率が取れないと言って、再び出演依頼が来る事は無い。筆者に今までに、一番強烈なアドバイスをしたのが、現:東京都知事の小池百合子キャスター(TV東京)だ。
⑤よって、直感!?何か在ったと思うが、トランプ大統領当選直後から、TV報道は一変し一挙に変わった。今述べたような報道ばかりを、日本のテレビ各局は、ことさら報道することにしたものだから、視聴者が、頭が混乱するとか、意味不明とかに至るのは極めて普通であり、それは確かに視聴者は正常であるのだ。ところで、今月号の“総務部メルマガ”には、_「バカの研究」記事_を掲載している。
それからすると、“バカ者”というのは、
自らのバカさが、他人に悟られないようにする目的で、そういった有名?TVワイドショー・コメンテーターの話を、丸のみして周囲の人に、上から目線?紹介し回るのである。SNSなどで丸のみし、リツイートするのも、“馬鹿者”が、他人に“おのれのバカ”を悟られない目的のための(自ら思考&意味不消化の)特徴行動であるのだ。

__トランプ大統領の、言動解読(推察)指針
これらの項目を読み、念頭に置けば、トランプの言動の中身あるいは新施策を目的の見当はつくようになる。アメリカの建国、トランプ大統領の、今までの背景とかを知ったうえで、行間を読むとか深遠を読むといった想像力が自然に高まることになるから勧める。トランプ大統領は、今般の大統領当選確定の直後から、アメリカ独立宣言の内容であるとか、その後のイギリスとの関係に係る米国憲法改正とかについて、ことさら毎日強調をしていた。~そういった当選から就任直前までの、トランプ演説内容の大きな変化(明らかに、何かのサイン=彼はサインが好きだ)が、就任式日に至るまで在った。
イ)トランプ大統領とその周辺の人たちは、きちっとしたキリスト教徒であって、その場しのぎの表面だけの教徒ではない。日本のように、結婚式、地鎮祭、お祭り、お葬式とクルクル変わる宗教観(団体には非ず)ではない。だから宗教・儀式・信仰に基づく秩序によって社会関係とか治安の守られている状況も存在するのである。
ロ)トランプ大統領の支持者中核も、そういったキリスト教に関わる人たちが多く結束を保っている。そして何よりも、今から述べる内容についてよく理解しており、それをトランプは実行すると期待もしているのである。
ハ)イギリス名誉革命における、ジョン・ロックの著作、:統治二論:の影響受けた、“自由・平等・幸福の追求”といった権利の柱が、社会に対する行動の指針となっている、むしろその権利のために“社会”という制度を今なお維持しているのである。この統治二論は、アメリカ独立宣言、フランス人権宣言その他に影響を与えており、アメリカ独立戦争(アメリカ建国前)とか独立宣言そして独立(建国)間際の憲法修正にあっては、ほぼ丸写しに近く踏襲している。ジョン・ロックは、オックスフォード大学の神学校教授が本職(日本では何故か政治家としてしか紹介)であり、イギリスにおいては“政治家”と比べ神学校教授は信頼が高い。ジョン・ロックは初めて、「子どもは親の所有物ではない」と明言・啓蒙(日本では、この権利は知られていない)したのだ。欧米では、この子ども権利の啓蒙も、自由・平等・幸福の追求と並ぶ権利(日本では知られていない)となっている。
ニ)こういった権利は、神から与えられた権利(自然法)であって、国とか政府が与えたものではない。~そこから英国政府の権利の乱用、英国のアメリカ植民地支配、交易その他で関係のある第三者国などからの権利侵害に対しても、当事者は抵抗することが可能(人民の抵抗権)とされているのである。さらに加えて、また第三者であっても“人類の抵抗権”として、第三者に向けた制裁を加えることが可能と考えられているのだ。このことで人間の生命や財産の所有は保障されるのだとの思考だ。さらに、自然法が認識されずに、ある人物の権利(海外におけるアメリカ人保護)が侵害されれば、この状態を戦争状態に在るとする判断が彼らの常識(=ほぼアメリカ全土の、共和党も民主党も含め、みんながやっていること)なのである。
ホ)以上が、“トランプ大統領と支持者”&“その周辺の人たち”の、社会における社会に対する思考基盤である。それを無知ないしは無視するから、日本の視野狭窄に陥った評論家や経済学者と称する人たちのTV等での報道解説といった代物が、表面に出るとか目立ったりする原因である…それは、“唯我独尊のバカ者”らに極めて酷似した現象なのであることは否めない。
ヘ)この程度の、アメリカ社会の、成り立ちや根本的な思考や習慣の実情を分からなくて、TVその他マスコミで論述するといった行為は、評論家や経済学者の職業倫理(知的水準維持も倫理項目の柱)が保てていない姿なのである。…どうぞ、読者のみなさんも研究してください。
ト)加えて、国際連合は今もなお、“日独伊”のファシスト勢力に対抗するために存在しているのである。こういった、私=筆者の考え方の正否を確かめられたい方は、この文章そのままを、“物知りの方”に確認してもらってください。この項目を知っておくだけで、トランプは何を彼が基準に考えているのかが解ります。前バイデン大統領とか、国際金融資本とか、国際投機筋らは、彼=トランプの考える視点とは、全く異なるのである。
チ)加えて、トランプ大統領は、極めて有能かつ・知的な商売人である。ことに、政策に関わる発言は、行動経済学といった、“経済学と心理学とを合わせ”、ノーベル経済学賞を受賞した「経済・心理学」である、=“ナッジ理論”に基づいて、彼トランプはその手法で以て、発言とか政策とかを語り発表していることは間違いない。先ほど来述べる、=日本の視野狭窄に陥った評論家や経済学者と称する人たちは、どうも、そういった行動経済学の理論が存在すること自体すら知らないのではないかと疑いたくなるのだ。
リ)さて、その“ナッジ理論(行動経済学のひとつ)”概要はこうだ。簡単に言えば、「行動経済学の知見に基づいて、他人の行動を、良い方向へとそれなりに誘導するといった趣旨の、語り方や意思表示を要するという手法。」である。ナッジ(Nudge)本来の意味は、“合図のために肘で小突く”とか“そっと突く”であるが、英語表現のニュアンスは、行動をそれとなく、良い方向へ誘導することといった主旨である。
ヌ)(百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用)→『ナッジ(Nudge,本来の意味は「(合図のために)肘で小突く」、「そっと突く」)は、行動経済学、政治理論、そして行動科学の一概念であり、これは集団あるいは個人の行動と意思決定に影響を与える途として、陽性強化(positive reinforcement)と諷喩(ふうゆ=indirect suggestion,他の事にかこつけてそれとなく遠回しにさとすこと)を提案する。ナッジングは、教育、立法、あるいは施行のようなコンプライアンスを達成する他の方法とは対照をなす。ナッジの概念は、シカゴ大学のアメリカ人学者2人、行動経済学者リチャード・セイラーと法学者キャス・サンスティーンによる、2008年の著書『Nudge:Improving Decisions About Health, Wealth, and Happiness』において広められた。それはイギリスとアメリカの政治家らに影響を与えた。いくつかのナッジ・ユニットは、国レベル(英国、ドイツ、日本など)のみならず、国際レベル(世界銀行、国連、欧州委員会など)でも世界中に存在する。「ナッジ理論」が行動経済学の最近の新奇な発展であるのか、それとも行動分析の科学において調査された行動に影響を与える多くの方法の1つをあらわす単なる新語であるのかは、論争の的となっている。』(ウィキペディア引用はここまで)…その他、“ナッジ理論”の用語でもってネット検索すれば、それなりの極めて詳細な、ナッジ論風の解説とかYouTube動画が現れてくる。
ル)【結語】そこで、ナッジ(Nudge)の手法とは、日本での文部省風の、「“合理的・客観的といった風”の哲学思考での、インテリ大量生産教育」から生まれたインテリの皆さんとかが、更に加えて、縦型組織運営の中で職業能力を蓄積されて居ればこそその方が有能であればこそ、「徹頭徹尾・根本から理解できない。」といった状況なのだ。が、それは全く正常なのである。とにかく、日本の文部省は、英米流派の哲学を見習って、インテリの大量生産教育を行ってきてから(因みに米国での法曹教育は、フランス風エリート教育も混入させている)なのである。


§IT業者系に巣食う、狸タヌキや狐キツネの悪行
政府やITジェネコンが進める、いわゆる“マイナンバー”といった事業は一向に進まない。さらに、不具合やシステム改良(業界では結構悪習慣化)?といった事態続出は、とてつもない金食い虫となっている。様々な行政システム混在とはいえ、市町村の地方自治体(住民サービスを旨とするところ)では、安価なソフトを組んだり、ネットから無料ソフトを導入したりし、その他様々な工夫で運用に便利なシステム化を進めているともよく聞く。
そもそも、国民の希望を受け止めた制度であれば、世界各国で一気に成功し改善も益々果たしている。日本では“DX推奨”とか“イノベーション”(いずれも日本独断偏見の誤訳)といった政策だが、さて、何処に問題があるのか、何故国民の反対や保護者の不安が渦巻くのか、何所に数多くの研究者や識者の反対を招来しているのかについて、私筆者は今般、マスコミや世論操作とは異なる視点から考えて診た。いよいよ始まった旧態依然の経済構造の崩壊、並びに日本や地域経済の再生には不可欠な、日本人個々人の自律(自立ではなく自律Autonomy)そして“自由・平等・幸福追求”といった基本的権利の視点を念頭において、整理をしてみた。
AIとは、英語のArtifical Intelligenceの頭文字を採った、あくまで商品販売名称なのであり、学術用語ではないのである。この商品名を日本語に直訳すれば、この自然ではない技巧を概念は凝らす、知能というよりも情報システムに近い考え方なのであって。まだまだ始まったばかりの技術を誰かが、狸タヌキや狐キツネの如く、拡大解釈した誤訳に近い代物の概念である。DXにしても、DX=Digital Transformationの経産省の考えた萎縮的誤訳であって、「Trans」とは別の状態化が原義で、「formation」は形態とか種類のことである。「Transformation」を英米慣習によって「X」と記しても、トランスフォーメーションと発音する訳だ。~すなわち、ビジネス分野だけではなく、広く社会基盤にまで影響が及ぶとされ、そのひとつに産業構造もあるはずで、“別物に!”という主旨なのだ。単なるデジタルを使ったシステム構築ではない。イノベーションにしろ、「技術革新」にしろ、日本の経産省の都合に合わせた誤訳であり、新しい価値を世の中にもたらすという意味をはじめとした、もっともっと広い意味を持つ概念である。
https://soumubu1.blogspot.com/2021/11/blog-post.html#235-17
世間で、“AIで出来ること”と言われるモノの大半は、開発者の夢物語。或いはタヌキキツネの販売誘引の類である。弊社=株式会社総務部のノウハウからすれば、事業所内“体制の組み違い”のコストや手間の増加だ。社内の古い機器やPCの組み合わせで、改善改革は十分。AI機能は管理経費や社内活力には未だ期待できない。
その投資は、金食い虫どころか、AIだけでは労働意欲や意志までも落とす。
とにかく、この5年間ほどの社会経済変動で、でハッキリした事は、
はたして、販売営業活動のチャンスの増加に成功したか。
情報収集で以て、販売や製造その他効率が著しく高まったか
社員の教育訓練や能力向上が図られ、
  着想から労働効率までの能力向上に成功したのか
社内の行き過ぎた上下関係に因る、間違いやミス放置が、
  業務や作業が改善され、効率向上をしたのか
といったところである。これらが著しく、改善向上していなければ、AIとかDXは投資の無駄だった(バブル期にはキックバック目的の“機器設備購入”が流行した)のである。半世紀程前での、ポケベルとか携帯電話、そしてFAXは、当時それなりに、労働効率や作業効率の向上や意思疎通の充実に資した。
ところが、パソコン・電算機・メールといった活用では、
思わぬことに、意思疎通や意思統一をする場合には、“紙媒体のプリントアウト”での補助が、ほぼ不可欠であって、紙片の使用量も爆発的に増えたのだ。“ペーパー(紙)レス”が使いこなせるには、たとえそれぞれの専門分野だとしても、それなりの有能さと訓練が無ければ、読み取る時間は掛るし間違いが起こるし、すなわち、労働能力がスキル程度の人物では、
モニターや画像では、読み取る(理解・認知)能力が備わっていないのである。
それが、スマホやAI、更にAIチャットなどの拡散(狸や狐の悪行の作為)が強まるほどに、次のような失敗が、目立ち現れてきたのである。
思考力が身についている人物は、ITやAIにも強くなり、効率的かつ便利な道具として、工夫をしたうえで使いこなしている。アルゴリズム的知性(知能検査で測定可能)ではなく、“思考力”の基盤となる「合理的知性(=理解力とは異なり&Gritとも異なる意志力)」が重要で、それは、ほぼ受験勉強能力や学歴とは関係ない知性なのである。

そういった知性の頭脳を作るには読書が重要であることが科学的に解明された。読書による能動的経験は記憶の蓄積などの脳の働きに変化をもたらすこと。読書を通じて、行間を読むとか深遠を読むといった想像力が自然に高まること。読書の際の思索作業によって、自分の言葉で考える力が身に着くこと。

読書体験が整理され、活用できる経験や知恵として記憶されることで、いわゆる「経験知」に近いものが蓄積される。こういった事だ。その経験知類は知力を支え→物事の意味を体系化・構造化することとなり、この構造化により→適切な解釈および深い“思考と思考力”が整い様々組み合わせることでもって創造の過程を経て、創造性を出力するとのことだ。(この辺が、今日の脳科学神経科学の最先端のようである。)

こういったことが、AIとかデジタル化した頭脳では全く出来ない。IT機器は、道具として使うことが極めて有効ではある。が、上記の“思考と思考力”が、モニターやキーボード入力、スマホ等による視野狭窄・画面検索の狭窄制限その他(マルチタクス不能)によって、ことごとく“閃き”とか構造化とか創造が、途切れてしまっているとの事態なのだ。これら視野狭窄・画面検索制限その他(マルチタクス不能)といったシステム性能が改革・発展・改良でもされない限り、現在の手書きメモとかノート整理といった作業にはおぼつかない!?と、識者は断言しているのである。

ちなみに余談だがグーテンベルクが大量印刷機械を発明(初版は173冊)する以前までは、欧州や周辺地域の書物という物は、羊革製やパピルスであり、そこには行間空白を7行分程度は確保して、少なくとも数十年を超えて後進の者が挿入加筆して、思考等を深めていた使用方法(当時の中国や韓国印刷に行間空白は無)なのであった。(多くの天才の特徴には、「視線(眼球)を動かして、かつモノを回転させるがごとく見ている。」が認められている。)
https://soumubu1.blogspot.com/2021/09/after.html#233-08
電算機機とかコンピューターは、人間の単純計算作業からの解放!?
を目指して開発された。ところが、人間の頭脳とか能力が、
今となっては、単純なものに退化してしまった。なぜそうなのか?


§「バカ」とは、科学的には、どういった定義か
      その特徴・本質を、世界はどうとらえているのだろうか。

この本では、「決して、バカが増えたわけではない。」科学的には今のところ、目立つようになったと分析をされている。「哲学や哲学用語が流行らなくなると、バカが目立つようになる。」とも分析している。
この“総務部メルマガ”記事に引用した部分は、この書籍に掲載されている、国際的に活躍する心理学者を中心に、24人の一流科学者、名門大学教授、その道のスペシャリストたちが書き下ろし、本書でしか読めないものであり、1冊にまとめられたものの中から選んでいる。その編集は、フランス有数の心理学雑誌の編集長=ジャン・フランソワ・マルミオンとされている。この書籍はフランスで出版された。
当コンテンツ本文への引用は、
前号紹介の『「バカ」の研究』
:亜紀書房の本文から引用

①セルジュ・シコッテイ心理学者、ブルターニュ・シュッド大学客員研究者。
多くの研究によると、バカはかなり高い頻度で自己評価を一定レベルに維持するテクニックを駆使するという。<偽の合意効果>
(他人は自分と同じように考えるとみなす認知バイアス)に関する研究結果によると、私たちは、自分と同じ悪意を持つ人間の数を誇張する傾向があるらしい。だから、中に一時停止違反を期するとこう逆ギレされるのだ。
「こんなところで一時停止する人なんて誰もいないわよ!」
バカはしょっちゅう<後知恵バイアス>(物事が起きてからそれが予測可能だったと考える事)を発揮する。
友達に子供が生まれるとバカはこう言う。「やっぱり男の子だと思ってた」
テレビを見ながらバカはこう言う。「ほらね、マクロンが大統領に当選すると思ってたよ」
さらに、バカはあなたに向かって時折こう言う。「ほら、そう言うだろうと思ってた!」
バカは嘘つきなのか?予言者なのか?いや、どちらでもない。バカは本当にそうではないのに情報通であるふりをして、「知っていた」というのだ。だが、バカ者に対してそんなことを言ってはいけない。「そんなことない」と、真っ向から否定されるに決まっている。(22頁より引用)
バカとはどういうものかを定義する研究結果は、他にもごまんとある。……特に大バカ野郎は、現代社会や政治に対してシニカルになりがちだ。試しになんでもいいから中に訪ねてみよう。自らの考えを単語で並べただけの短文で言い表すはずだ。
「そんなのぜんぜんダメさ」
「オービス?あんなの、脅し、カツアゲ、無意味だよ」
「心理学者?詐欺師ばかりさ」「ジャーナリスト?みんなゴマすりよ」。
(24頁より引用)

ある研究結果によると、私たち人間は、<根本的な帰属の誤り>(他人の行動を判断するのにその人の気質や性格を重視しすぎること)に陥りやすいという。ある人が行った言動は、本人の性格によるものだとして、その時の状況などの外的要因があるとは考えない。そして多くの場合いっぱいとこう断言する。「あいつはバカだ。」
だから、猛スピードで追い越していった車を見て「あの運転士はバカだ」と思い、学校で大怪我をした子供を慌てて迎えに行くのだとは考えない。2時間たっても大の返信がない友人に対して「何を怒ってるんだろう」と思い、電波が届かないところにいるとは考えない。部下は資料を提出しないと「あいつ、怠けやがって」と思い、部下は膨大な仕事を抱えて身動きが出来ないとは考えない。……このメカニズムのせいで、私たちは「この世の中はバカばかりだ」と思い込んでしまうのだ。(28頁より引用)

②ダニエル・カーネマン心理学者、プリンストン大学名誉教授。2002年にノーベル経済学賞を受賞。
リバタリアン・パターンナリズムとは、個人の自由を尊重しながらより良い結果に誘導する思想です。「ナッジ」は、その思想に基づいて、個人がより良い選択をするように促す仕組みのことをいいます。人々の自由を損なうことなく。バカなことをするのを防ぐために使われるなら、これは非常に有効なやり方でしょう。……まさにナッジ」もそうですが、経済学における限界を心理学的な要素によって補う構図はすでにできています。
(111頁より引用)




③ジャン・コトロー精神科医・リヨン第一大学元講師、フィラデルフィア認知療法協会創立メンバー。
職場におけるナルシスト
ナルシストに遭遇する機会が最も多いのは、おそらく職場だろう。ちょっとした会話、砕けた言葉遣い、しぐさ、視線などに、その人物のナルシシズムが感じられるはずだ。……
私のように、「時々バカなことをする」だけに留まらない本物のバカは、主に2つのタイプに分けられる。
ひとつは「うぬぼれバカ」。常に自我が大きく膨れ上がった状態のバカだ。大企業の従業員に多いが、公務員と医者にはごまんといる。ただし、ゴマをすって機嫌を損ねさえしなければ、この手のタイプの多くは無害だ。欠点はあるが、ごくありふれた、比較的軽めの自己愛性パーソナリティー障害と言える。機転の利く部下が数人いればうまく取り扱えるだろう。
2つ目は、1つ目よりかなり有害な「卑劣なバカ」だ。他人を苦しめ、自らに服従させることを好み、部下に屈辱を与えることを楽しむ。邪魔な自己愛性パーソナリティー障害で、最悪の場合ナルシシズム(自己愛傾向)、マキャベリズム(権謀術数主義)、サイコパーシー(精神病質)、と言う3大悪性パーソナリティー特性を全て併せ持つ。あるメタアナリストによると、こうした人物のせいで企業が大損害を被るケースもあるという。
(154頁より引用)
これぞ、仕事はできるが卑劣なバカであり、いったん採用したが最後、みるみる会社の人間関係を破壊してしまう。パワハラやセクハラをするのもこの手のタイプだ。こうした人物が目の前にやってきたら、逃げるしかない。ただし本人の異常性を暴ける証拠さえあれば、法的手段に訴えることも可能だが。
こうした人物が精神科医を自発的に訪れることはまずない。ただし、仕事で大きな失敗をしたり、キャリアが脅かされそうになった時、元通りに回復するためのサポートを受けに来る場合がある。自分の問題点に気づいて直したいと思うのではなく、周りをよりうまくコントロールするにはどうしたらよいかを知りたがるのだ。(156の頁より引用)

④セバスチャン・ディエゲス神経心理学者、フリプール大学認知学神経科学研究者
 繰り返しを好むバカ(ポピュリズムの1つの原動力)
フランスの哲学者の、アラン・ロジェによると、「バカとは、論理の欠如ではなく、むしろ逆に論理の過剰である」という。バカはトートロジー(同語反復)を好んで使いたがる。
「金は金だ」「誰がなんと言おうが宗教は宗教だ」
「他の人がバカでないのなら私もバカではない」
こういう人物は尊大で、自信に満ちている。
「私は自分が考えたことだけを言い、自分が言ったことだけを考える。そのことを言い、そのことを考えるためだけにそうする。私がある見解に同意しないなら、その見解は間違っているか、私には無関係であるかのどちらかだ」。(209頁より引用)
こういう人物は、自分と同じ考え方、自分と同じ好みや思考に属するものしか理解できない。自分の考えに賛成しない者はすべからく敵であり、疑問を呈される事は事実上の侮辱となる。……つまり、「バカ」の言葉とは、同じことを繰り返す言葉、そして自分のことしか方のない言葉なのだ。そこで語られるのは、自分が聞いたこと、経験したこと、見たこと、感じたことなどの、個人的な実例でしかない。……実際に頭の中にあるのは、自分の発言はすべて正しいという信念だけだ。(210頁より引用)
ロベルト・ムージルは、こう述べる…
「バカとは、考え方の方針に一貫性がなく、それを求める能力が欠如していることを言う。」
バカは倫理さえ踏みにじっているのだ。パスカル・アンジェルは、述べている。…バカの「知性の欠如」は、「倫理的悪徳」として現れる。「バカは真実を損傷しないという点で罪を犯している」。(218頁より引用)

⑤クローディ・ベール人間科学ジャーナリスト
1990年代、大韓航空は立て続けに死亡事故を起こしていた。密な事故調査によって浮かび上がった最大の要因は、なんと「コックピットの行き過ぎた上下関係」だったという。…2000年代に入って新たに就任した社長は、過去の事故の教訓を生かした改革方針を揚けだ。会社のこれまでのやり方、そして年長を敬わなくてはならないという儒教文化に対する真逆のやり方を従業員に義務付けたのだ。メタルールの制定だ。
上下関係よりコミュニケーションを重視する
昇進は実力制とし、年功序列制を止める
すべての従業員がヒューマンスキルの研修を受ける
ミスをしても罰しない(事故が起こると必ず「誰のせいだ!?」と叫ぶ人がいるから
効果は明らかだった。現在では大韓航空は世界で最も安全な航空会社の1つに数えられるようになった。…アメリカ連邦航空局は、…ミスを見つけたらすぐに報告するよう求めている、匿名で構わないと。医療機関におけるミスについては、東洋のやり方を採用しているところが多い。そのほうがミスが発覚しやすくなり、回避するための対策を取りやすくなるのだ。(226頁より引用)

⑥トビ・ナタン心理学者、パリ第8バンセンヌ・サン・ドニ大学名誉教授、民俗精神医学提唱者、小説家、外交官。
もし、民族内で代々継承されてきた宗教、聖典、儀式のような複雑な思想や知識が失われてしまったら、バカは今以上に繁栄するでしょうね。今の時代は、哲学を学ぶ人がいなくなったために、人々がバカなことをしやすくなっている状態です。以前よりバカになったのではなく、むしろマシになったはずですが、バカを隠せなくなりました。
(309頁より引用)
今こそ教育現場を見直すべきでしょう。若者をきちんと指導し、創造性を引き出し、複雑な思想を身につけさせ、新しい事を学びたいという意欲を引き出さなくては。これこそが教育者がすべきことです。SNSの前ではお手上げだと、さじを投げてはいけません。むしろ、今こそ立ち上がらなくては。…知性を着熟したものこそが感情なのです。知的になればなるほど雑な感情を抱けるようになります。ですから知性と感情を対立させるのはもうやめたほうがよいでしょう。知性を磨いた人は、そうでない人に比べてずっと複雑な感情を抱くことができます。だからこそ「あなたの知性を磨こう!」そう言うスローガンを作ればいいのに、ということです。(313~314頁より引用)


§【新しい経済社会で役立つ、本の拾い読み20250204】
今月は、お勧めできる書籍はありません。

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